イタリアでの携帯電話について

入国後初めの関門、携帯電話についてです。
この記事は出発前に読んでおいてください。
その後、入国後にもう一度読んで活用してください。


 予備知識

一年以上の留学の場合、日本で携帯電話の休止手続きをしていく必要があります。
その後、現地の携帯ショップでSIMカードを購入し、毎月チャージするという流れです。
長期滞在の場合、大変ハードですがSIMカードは現地の携帯ショップでの購入になります。
Amazonでヨーロッパ対応のSIMカードが売っていたので、試しに購入してみましたが一切役に立ちませんでした。

エージェントはサラッと話してきますが、これが結構わかりにくくて困ったので、順番に説明していきます。
エージェントはこの件でも大して役に立たないので、諦めて自分でやるしかありません。

 日本ですること

まず、「自分の携帯電話がSIMフリーかどうか」「そうでない場合SIMフリーにすることは可能か」を確認してください。
私の場合は留学を機に機種変更しようと思っていたので、最寄りのauショップに赴き、「機種変更がしたい」「海外に一年行く」「SIMフリーにして欲しい」という旨を伝えて、しっかり一悶着あってSIMフリーにしてもらうことができました。⇨詳しくはこちら
一応ある程度条件を調べてからショップに行くようにしてください。
auだと購入から101日目以降であるか、機種変更のタイミングで機種代金を一括で支払っていればSIMフリーにすることができるとの記載があったので、一応各社の条件は頭に入れておいてください。
運悪く私の担当はSIMフリーについて詳しく無かったようで、初めのうちはSIMフリーにはできないと突っぱねられましたが、結果的にしっかりSIMフリーにすることができたので、できないと言われてもしっかり条件を確認してもらってください。

SIMフリーになっても何も変わることはないので、そのまま出発前日まで過ごしてください。
auの場合、出発前日(フライトに余裕があれば当日)一時休止サービスの手続きをしにショップに行く必要があります。
電話で休止手続きができず直営店のみ(家電量販店の一角にあるショップではできない)の対応になるので大変不便ですが、割とすぐに休止することができます。
携帯ショップの担当者がデータを送信した瞬間から使用できなくなり、以降はWi-Fi環境下でしかネットに繋がらなくなるので注意してください。
ちなみに、この状態でもiphoneに登録したスイカは駅で使用できました。
auでの手続きでは、初回のみ契約事務手数料 2,000円(税込2,200円)、以降毎月 372円(税込409円)がかかります。

SoftBankの場合、ネットで手続きが可能です。

これで問題なく出発できます。
出発当日も、Wi-Fi環境下でしかネットに繋がらなくても大抵空港にはフリーWi-Fiがありますので、意外とどうにかなると思います。
航空会社にもよるかと思いますが飛行機にも機内Wi-Fiが備わっている場合があり、LINEなどは普通に受信、送信ができます。
流石に通話やYouTube視聴はできませんが、ネットの閲覧やメッセージのやりとりなら十分にできるので、不便はないでしょう。

トランジットで一旦別の空港に降りてもその空港のWi-Fiを使ってネットの接続はできますし、LINE通話も可能です。
問題は、現地に到着してからになります。

 現地に到着したら 

現地に到着してしばらくして落ち着いたら、街に出て街のWi-Fiが利用できるか確認してみてください。
フィレンツェには無料のWi-Fiが街中にあります。
ブラウザを開くとWi-Fiの接続を許可するかどうかなどの画面が現れますので(新しい接続の場合)、同意すると広場やお店などのWi-Fiにアクセスできるようになります。
iphoneの場合、Wi-Fiをオンにして、Safari(インターネット)を起動します。
Firenze Wi-Fiの画面が表示されていれば、緑の「Naviga Libero」をタップすれば接続できます。
それらしい画面が無ければ、アドレスバーに直接、「http://www.ansa.it o http://www.italia.it」をコピーペーストしてください。

他にも、カルフールやコナドといったスーパーでもフリーWi-Fiが利用できます。
現地のSIMカードを購入する前などは非常に便利です。
これもブラウザを立ち上げて利用の同意をすると利用できます。何が書いてあるかわからなくても、基本的に「Accetto/a(受け入れる)」と書いてあるボタンをタップすれば問題ありません。

注意点としては、これも携帯会社によるのかもしれませんが、私の場合、WiFi環境下でWi-Fiに繋がずにいると、ネットが使えなくなります。
画面の電波マークが「E」になってネットワーク接続ができなくなります。
私はカルフールで、誤ってWi-Fi利用の確認の画面を消してしまい、以降その画面が現れず、SIMカードを購入するまでカルフールではネット使用不可、のような事態に陥ってしまいました。
到着まもない頃だとこれは致命的で、商品名を検索することができず、大変困りました。なので、皆さんは落ち着いてしっかり同意ボタンを押してくださいね。

 現地のSIMカード

ついに最初の関門です。
現地の携帯電話ショップに行って、SIMカードを購入します。
こればかりはどうしても到着間もない頃に行かなければならないため、留学生活の初めの大きな壁と言えます。

私は大手のTIMという会社にしましたが、Wind3、ボーダフォン、などいくつかの携帯会社があります。
私はTIMを選択したのでTIMでの購入の説明をしますが、他の会社でも概ね同じかと思います。

まず、家から近いTIMショップに行くわけですが、携帯ショップは基本的に中心街にあります。
私が行ったのは大聖堂にほど近い店舗で、住所は「Via Calzaiuoli, 116/R 98, 50122 Firenze FI」です。
入りやすい感じだったのでここにしましたが、駅前の店舗「Piazza della Stazione, 60/61, 50123 Firenze FI」でもいいかと思います。
個人的にお勧めしないのは、「Via Nazionale, 80R, 50123 Firenze FI」の店舗です。ここはイタリア人以外の人種の人も多く、入口の付近は交通量も多い上にアリエント通りという革製品の屋台が立ち並ぶアヤシイ通りがあるので、単に危険という以外にも迷いやすいため、ネット環境が不完全かつ土地勘がないままここに来ることはお勧めできません。
(※ネット環境がなくてもGoogleマップは使用できます。)

 店舗にて
店舗に着いたら、SIMカードが欲しいことを伝えないといけないわけですが、日本でしっかり基礎を勉強していれば問題ないはずです。
「Vorrei  una  carta  SIM…」で十分にこちらの意図は通じます。
そのあとは受付の人次第なので、やはり基本的なイタリア語力は絶対に必要です。ただ、イタリア語が全くできなくても英語ができる人はこの段階ではまず困りません。(授業は地獄だと思いますが)

店内に入ってすぐ受付の女性に話しかけ、SIMカードが欲しいことを伝えます。
運よくとてもいい人で、親身になってプランの説明をしてくれました。
当然詳細はよくわからないんですが、月9.99ユーロのプランを進めてくれました。「International Promo」と書いてありました。
必ず毎月いくらかかるのか、月何GBなのかを確認してください。
私のプランは、月9.99ユーロ、50GB、テキストメッセージは無制限でした。電話する国によって無料の分数が異なりますが、国内のものは請求が無料になっていました。
日本との通話は別途かかる場合があります。
私の場合、楽天カードのヘルプデスクに電話しなければならない時があり、16分日本と通話しましたが、請求は0ユーロになっていました。

必ず現金で払うことを伝えてください。
カードで払うと帰国後も引き落とされ続ける場合があるそうなので、現金で支払いましょう。
おそらく規定について書かれているであろう書類にサインします。
初回は30ユーロ払います。
SIMカードは購入後、そのままスマホに挿入もしてくれます。その際は絶対に日本のSIMカードを無くさないようにしましょう。
TIMのSIMカードについて、非常に参考になるブログを載せておきます。⇨がりゅう氏のブログ記事私の場合と相違する部分もありますが、概ねこのやり方で問題なくスマホは使用できます。
デザインは時期によって変わるかもしれませんが、このカードが手に入れば成功です。
私はこのカードに日本のSIMカードを貼り付けてもらいました。貴重品とともに保管しましょう。

MY  TIM

店員さんからも説明があると思いますが、「MY   TIM」に登録する必要があります。必須ではないと思いますが、登録しない場合のメリットがないので、登録しておきましょう。
MY   TIMは、auでいう「MY   au」みたいなもので、ネットから登録します。

TIM公式ページからアクセスします。

MY TIMに登録するために、メールアドレスとパスワードを設定します。

 電話番号を入力します。

 承認して登録完了です。
すみません、以降のページのスクリーンショットが見つからず、詳細が確認できないのですが、メールでアドレスの承認の確認が来るので、「CON FERMA  MAIL」をタップして登録を完了させます。そのほかにSMSでワンタイムパスワードが送られてくる場合があります。動画もあったのでリンクを載せておきます。⇨動画

 MY TIM トップページです。スマホ版でも同じような画面構成です。



 VPNに注意。
注意点として、VPNで日本のサーバーに繋いでいるとログイン画面からのログインができません。ログイン済みの場合は問題なくアプリを使用できました。

 チャージ方法

チャージはプリペイド式になります。
チャージは「ricaricare」という変な単語ですが、「RICARICARD」というカードが街のタバッキを初め、カルフール、エッセルンガなどのスーパーでも買うことができます。
このカードはアップルやAmazonギフトカードなどのプリペイドカードや各種課金カードと同じ仕組みです。
スーパーで買うとレシートにPIN番号が印刷されているので、レシートを受け取る際は気をつけてください。
念のためにこれで大丈夫か聞いた方がいいかもしれませんね。

MY  TIMの「RICARICA」からPIN番号を入力して、チャージ完了です。
SMSでもチャージ可能です。
番号「41906」「RIC、スペース、PIN番号」を入力して送信することでチャージ可能です。

・各種カード類。たいていレジの横に売っています。

チャージできない場合
何らかの理由でチャージができない場合があります。
役に立たないAIはもとより、アプリやSMSから何をどうしてもチャージできない場合、店頭にてチャージが可能です。
人によっては「わからない」と突っぱねてきますが、TIMの店員にわからないわけがないので、その場で粘るか、店舗を変えて挑みましょう。
私がチャージできなくなった時、駅前の店舗「Piazza della Stazione, 60/61, 50123 Firenze FI」だとしっかり対応してもらえました。
店舗の電話ではなく私の携帯でカスタマーセンターに電話していてカルチャーショックを受けました。

どうも、10ユーロしかチャージできないケースやさまざまな不調があるようです。
有名な掲示板ですが、イタリアの事情が載っているサイトがあるので、載せておきます。⇨掲示板
TIMについてもたくさん投稿されているので、確認してみてください。

 電話料金

電話料金は私のプランだと月9.99ユーロだけです。
9.99ユーロで50GBですよ。日本からするとめちゃくちゃ安いですよね。
日本の携帯料金は高すぎるというような内容のCMも一時期流れていましたが、今なら日本がどれだけ高いかわかります。

月の決まった日に毎月アカウントから引き落とされます。いつまでにチャージしないといけないかMY TIMで確認しましょう。
まれにクレジット残高がマイナス表示になっている場合がありますが、ネットは使えたりするのでどんな場合でも一度10ユーロのチャージを試みてください。
エラーで弾かれ続ける場合、店舗に行く必要があります。
プリペイド式なので、毎月ちょこちょこ入れなくても、上の画像のように30ユーロくらい入れているとある程度放置していても問題ありません。
カードは10、20、30、50、のバリエーションが売っています。上の画像参照。

 まとめ

①日本にいる間にSIMフリー機種を手に入れる
現在使用している機種がSIMフリーかどうか、またはSIMフリーに対応可能かどうかを必ず確認してください。

②SIMカードを購入する
私は大手のTIMにしました。店舗にて、SIMカードを購入したい旨を伝えて、月約10ユーロのプランにしました。

③TIMの場合、MY   TIMに登録する
使用状況が確認できて便利なので登録しましょう。通知オフにしとかないと帰国後もばんばん通知がきます。

④月々の使用量はプリペイド式
アカウントのクレジット残高から引き落としがあります。引き落としの日までにスーパーなどでRICARICARDを購入して、チャージしましょう。
引き落とし日を過ぎてもチャージすれば使用できます。