留学生に求められる必須スキルの一つ、自炊について。
料理が好きな人や、料理修行が目的の場合はもちろん好きなものを作るべきだと思いますが、そうでない場合、毎日の食事はどれだけしっかり栄養を摂りつつ効率化できるかだと思っています。
このブログでは、朝昼夜の食事をしっかり取ることを推奨しているので、食べない選択肢はお勧めしていません。
しっかり食べてガッツリ動く、を心がけましょう。
初めに言っておきたいのは、これを真似してくださいということではなくて、バリエーションの一つとして取り入れてみてはいかがでしょうかということなので、自分の生活ベースに加えて、この記事でいいところがあれば取り入れてみてください。
苦心の末編み出した自炊レシピもあります。
三大栄養素
まずはイタリアで簡単に手に入る三大栄養素から。
●炭水化物
まずこの国で一番安い炭水化物であるパスタを、一年間どのように食べていくかを考える必要があります。
⇨お米についてはこちらの記事をご覧ください。
お米(いわゆる日本米)を食べたい気持ちはわかりますが、お米は美味しいものを日本に帰ってからいくらでも食べられるので、序盤はイタリアに売っているものを食べて生活して欲しいと思います。その後飽きたら米に手を出しましょう。
毎日イタリアンを食べろと言うわけではなくて、イタリアに売っている、イタリア人が当たり前に食べているものに触れつつ、効率化していこうということです。
炭水化物だけでなく、留学生活で最も重要なことは、安くて簡単でそこそこ美味しい、ということです。
安い炭水化物源としてジャガイモ(安いものは2kgで0.99ユーロ)もありますが、剥く手間を考えるとパスタがベターです。
パスタは茹でるだけでいいので簡単ですが、茹でるのに時間がかかるのがネックです。
炭水化物としてはもちろんパンもあるんですが、トスカーナのパンは硬すぎて(味もない)簡単に食べられないのでお勧めしません。
パン類で言うとクロワッサンは個包装で食べやすいので朝食にお勧めです。
あとは粉から自分でパンを作ると言う選択肢もあります。
実際私は秋頃にパン作りにハマって、週一回粉からパンを作って冷凍しておいて、前日に解凍して朝か昼に食べていましたが、店で買うよりも遥かに安くて美味しくできるのでお勧めです。が、結局味が一緒なので一ヶ月で飽きました。
●タンパク質
フィレンツェはお肉が安いので、ベジタリアンでない人は生活しやすいと思います。
これは町によって安いお肉が変わってくると思うので、最寄りのスーパーで一番安い肉を探しましょう。
フィレンツェの場合、エッセルンガかコープで買うようにしましょう。⇨フィレンツェのスーパーについて。
フィレンツェでは、鶏肉が一番安く、豚、牛、魚の順に高いです。港町だと肉と魚が逆転するかも。
卵はものによって変わりますが、日本よりちょっと高いか同じくらいです。
フィレンツェでは魚が高い割に美味しくないので選択肢に入れなくていいと思います。 質
●脂質
イタリアで生活する以上、脂質は避けられないでしょう。
鶏胸肉が高く、魚も高いのでどうしてもお肉を食べる際一緒に脂質を取ることになってしまうのと、パスタを美味しく食べるためにはある程度の脂質が必要になるからです。
この問題から米を選択する人も多いのかと思います。
普段足りてない人にはむしろ好都合かもしれません。
簡単に手に入る資質としてはもちろんオリーブオイルですが、オリーブオイルは日本よりもずっと安く、種類も豊富です。
逆に醤油などの日本の調味料はめちゃくちゃ高いです。
一応サラダ油も売っています。
バターも日本より安い印象でした。⇨2ユーロくらいで350g。
チーズも日本とは比べ物にならないほど種類が豊富で、スーパーでもたくさん売っています。そして日本より断然安いです。
チーズのブロックを一個買えば毎日削っても一年持ちます。
ナッツ類も種類が豊富なので、予算が許す人は取り入れてみてください。蓋を開けて食べるだけなので超楽です。
朝食
外国語の授業を外国語で受けるのは想像以上にエネルギーを使います。
なので朝はしっかり食べるようにしましょう。
とはいえ、凝ったものを用意する必要はなくて、朝食用のクロワッサンがスーパーに売っているので、それを活用しましょう。
1パック6つ入りなので1週間とする場合は2パック必要ですが、1ヶ月と考えるとだいたい5パックですね。
私の食べていたプレーンのものだと、安い時なら1パック1.3ユーロくらいで買えるので、一食で考えると30円もしないくらいです。
朝はプロテインにこれを一つと、オレンジジュース200ml程度、ナッツを数個、で完璧です。食事時間は5分以下で済むと思います。
クロワッサンをシリアルに変えて牛乳を入れるのもいいでしょう。果物は皮を剥く時間が必要なので朝はお勧めしません。
どうしても食欲がない人はバナナ一本から始めてみましょう。
帰国前はもう全ての食品に飽きていたので、コーンから作られたせんべいみたいなのに塩を振って食べていました。
一回8枚を涙を浮かべながら食べていましたが、脂質はほぼ0!
昼食
昼食は学校から帰ってきてからなので、やや時間的にゆとりがあると思います。
ここでパスタを食べてもいいと思いますが、私は鶏肉100〜150gくらいと卵を2つか3つくらいを食べていました。後たまにパンなど。
鶏肉は1週間分を土曜日などに一気にオーブンで焼いておき、冷凍します。
食べるときに茹でて解凍して、その間に卵を焼くわけですが、ここで無駄に脂質を摂りたくなかったのと、スポンジを汚すのが嫌だったのでオーブンシートをフライパンに敷いて卵を焼いていました。
卵の焼き方もさまざま試しましたが、結局一番楽で美味しいのはスクランブルエッグでした。
●卵について
できるだけ生では食べないようにしましょう。
卵を買うときは割れてないか確認してください。まずパッケージ上部と底面をチェック、可能ならパックを開けて汚れがひどくないか確認しましょう。
フンや羽がつきまくっていることがよくあります。
画像のようにシミができていると中身は100%割れています。
・このように、底面がやばいことになっていて店頭では気づけないケースもあります。これとパンか芋かを食べるわけです。
卵はケチャップを少しつけることもありました。パンはジャムでもなんでも塗っていいと思います。
・これ、マジですよ!決して私がやったのではなく、誰かが落として放置しているのを店も放置しているのです。
面倒でも朝にタンパク質を取っていない人は、お昼にお肉か卵を食べることをお勧めします。
運動しない人はそこまでする必要がないと思うので、卵2個くらいをオムレツかなんかにして食べるのもありかと思います。
炭水化物を簡単に摂りたい場合は、ジャガイモもいいかもしれません。
大家と同居していないなら、朝からオーブンで焼いておくといいです。
●ジャガイモの焼き方
火が通ればなんでもいいんですが、一応私がやっていた方法を載せておきます。
ジャガイモを剥いて、3センチ角くらいにカットして一食分ごとにオーブンシートに包んで冷凍しておくとあとは焼くだけです。
焼く前に塩こしょうをかけておいて、できるだけ高さが均等になるよう並べてください。凍っている場合でも叩いてバラけるようにしてください。
※ジャガイモは焼いた後に凍らせると水分が凍結して、解凍時にその凍った水分が旨みごと飛んでいくので調理後の冷凍は避けましょう。オーブンのモードはなんでもいいんですが、グリルモード+送風で、一応180度70分を試してください。⇨オーブンの使い方はこちら。
焦げすぎていたり、まだ硬かったら次回以降焼く時間の方を調整してください。
パスタ(レシピ)
パスタは茹でる時間があるので簡単とは言い難いですが、安く大量に手に入るので、これを食べない手はありません。
パスタはだいたい1kg100円するかしないかくらいです。
私は主に夕食として食べていましたが、食べれるなら昼でも朝でも構いません。
ではどのように食べるかですが、毎日しっかり調理する必要はなくて、1週間に一度、大きな鍋にパスタソース1週間分を作っておけばいいんです。
これで1日のうちの調理時間をグッと短縮できる上、「今日何食べようかな」なんて考えなくても良くなるわけです。これ食べればいいんですから。
この浮いた時間で勉強もできますし、好きなこともできます。
夏場でも冷蔵庫に入れてさえおけば1週間はギリギリ持ちます。本当にギリギリでしたが。
野菜不足はここで一気に解消しましょう。
私が試した簡単レシピをいくつか載せておきます。
分量は私が作った時の半分にしておくので、一日3000kcalくらい取る必要がある方は分量を倍にしてください。
女性の方はさらに半分にして試してください。
●ミートソース1週間分(成人男性用)
・ひき肉一パック200gくらい (合い挽きでもビーフ100でもなんでもいいです)
・玉ねぎ一つか二つ(大きめ)
・セロリ1束(多分大量でしか売ってないと思うので全て入れましょう)
・にんじん一本
・トマト500g(ホールでも可ですが、栄養面で生のトマト推奨)
・オリーブオイル35g
・塩 10gくらい、思ってるより多めで
・胡椒 ミルで5周くらい①まず玉ねぎをみじん切りにします。その後でフライパンにオイルを引いて、中火にかけ、玉ねぎを炒めます。
②炒めている間ににんじんもみじん切りにします。
切り終わって玉ねぎが半透明になっていなければ、セロリを輪切りというかとにかく細かく切ってください。③玉ねぎが半透明になったらにんじんとひき肉を投入して、塩を一気に10gくらいかけます。
塩を一気に入れるのは、ちょくちょく味を見るのがめんどくさいからです。そのあと少し胡椒もかけます。④にんじんが炒まるまでに、トマトを半分に切って、さらに半分にしたものをさらに半分にしてください。
ひき肉は焦がして大丈夫です。⑤にんじんが炒まった感じがしたらトマトを全部入れます。このまま蓋をして15分くらい煮ていきますが、たまにかき混ぜてください。
このままうまくいけばトマトの水分でソースっぽくなっていきます。
香りのためにローズマリーや赤ワインなんかを入れてもいいかもしれません。
面倒なのでやりませんでしたが。⑥完成です。このまま冷めるまで待って、冷蔵庫に入れましょう。
もう一つ、多分これが一番簡単です。上の派生で生まれたソースです。
5ヶ月くらいこれでした。
●ナポリタン1週間分(成人男性用)
・玉ねぎ一つ(大きめ)
・パプリカ一つ(大)
・トマト500g(ホール間でも可ですが、栄養面で生のトマト推奨)
・オリーブオイル35g
・ケチャップ(100-150g)
・塩 思ってるより多め
・胡椒 ミルで5周くらい①玉ねぎをくし切りにします。その後でフライパンにオイルを引いて、中火にかけ、玉ねぎを炒めます。
②炒めている間にパプリカを細く切ります。青椒肉絲のピーマンをイメージしてください。
切り終わって玉ねぎが半透明になっていなければ、トマトを半分に切って、さらに半分にしてください。③玉ねぎが半透明になったら塩を一気に10gくらいかけます。そのあと少し胡椒もかけます。
そしてパプリカも投入します。④大体炒まってきたら、トマトを投入します。
⑤トマトの形が崩れ始めたらヘラで崩してやって、ケチャップを投入します。
ケチャップは思ったより入れないと味がしないので、まずは100g入れてください。そのあと様子を見ながら足すようにしましょう。⑥このまま煮詰めていきます。蓋はなくてもいいです。
⑦ある程度水分が飛んで、具材が一体となったら完成です。
みじん切りをしなくていいのでこれが私の中でベストでした。イタリアでナポリタンを作るのはやや背徳的ではありますが、めちゃくちゃ楽なんです。
写真のものは余ってたケイパーを入れてますが、あってもなくても一緒です。お好みでアレンジしてください。これに鶏肉を入れておけば別で焼く必要もなくなります。
あとはパスタを茹でて、ソースとあえるだけです。
茹でたてのパスタが超高温なので、冬場でもソースを温める必要はありません。
本当にこれで1日の調理時間を大幅に短縮できます。
お腹が空いたらパスタを茹でるだけ!
さらに具材が決まっているので栄養に偏りが出にくく、フライパンに入っているもの以外は摂らないので、カロリー計算もしやすいのです。
さらにもう一つ、このトマト系統のパスタに飽きた人におすすめの邪道パスタです。カレールーを使うので初期費用がかかりますが、上のものより簡単です。これは2ヶ月続きました。
●邪道カレーヌードル 1週間分(成人男性用)
・玉ねぎ2つ(大きめ)
※ポロネギを一本追加してもいいです。輪切りにしましょう。
・オリーブオイル35g
・カレールー 一欠片(アジアンマーケットで入手⇨アジアンマーケットについて)
・白だし 100mgくらい(アジアンマーケットで入手)
・塩 思ってるより多め
・鳥もも肉 1日の量×7日分(一週間で食べる分を全て入れます)
・水600-800ml①鶏もも肉をオーブンで焼きます。モードはなんでもOK、冷凍の場合はマックス温度か250度、90分で焼きます。解凍されていれば200度1時間くらいで。
45分の時点で一回全ての肉を裏返しましょう。▶︎焼きながら調理するというよりは、焼けてからスタートしても大丈夫です。
②玉ねぎをくし切りにします。その後でフライパンにオイルを引いて、中火にかけ、玉ねぎを炒めます。
③玉ねぎが半透明になったら塩を一気に10gくらいかけます。
④大体炒まってきたら、水と白だし、カレールーを投入します。
⑤煮込みながら、焼けた肉の骨を全て外して全てのもも肉を投入。▶︎熱いので水道水で冷やしながらやってもいいです。
⑥このまま煮詰めていきます。蓋はなくてもいいですが、吹きこぼれそうならして下さい。
⑦鳥もも肉が沈んでカレー出汁に馴染んだら完成!
●食べ方
①パスタを茹でます。
パスタは茹で過ぎくらいまで茹でて下さい。
お勧めは、平べったいタイプのパスタです。エッセルンガのリングイーネでOKです。②カレー出汁を一食分鍋に入れてスタンバイ。
その後、茹で上がる前に火をつけておきましょう。③パスタが伸びきったらお湯を切って、火にかけておいたカレー出汁に投入します。
④そのまま水気がやや減り、麺の色が変わるまで茹でれば完成!
カレールーと白だし、塩のバランスが問題なければ、薄いカップヌードルカレー味になっているはずです。麺も茹で過ぎることによってカップヌードルに似てくるので、普通のパスタに飽きたらこの邪道飯を作ってみて下さい。
ただ初日からやるのはお勧めしません。ある程度地元のスーパーを堪能してから、最後の手段として使って下さい。
お肉(レシピ)
先に書いた通り、フィレンツェは肉が安いので、積極的に食べていきましょう。
●鶏肉
経済的に鶏もも肉がメインになると思います。※胸肉は高い。
こっちのもも肉は皮が剥かれているので、無駄な脂質を取らなくていいので好都合ですね。
もも肉は「Coscia」ですが、スーパーでは「Sovracosce di pollo」として売られています。
これは人間で言うと太ももの部分だけで、ふくらはぎを含む足全体は「coscia di pollo」として売られています。
どっちも骨がついてるため過食部はグラム表記の100%ではないので、カロリー計算している人は一応念頭に入れておきましょう。
胸肉は「Petto di pollo」ですが、日本のものとは違って一羽分の胸の部位まるまるなことが多いです。
まるまる2本ささみもついてますし、ヤゲン軟骨もついてます。ただ鎖骨もついてるので、人間の鎖骨の位置に包丁を入れて取り除いてください。
▶︎よく売っている安い部位
ささみ「Tenere di pollo」
手羽全体「Ala/Alli」
手羽先「Alette」
膝までの足(ケンタッキーでいうドラム)「Fusi」
もも肉(骨つき)「Sovracosce di pollo」
内臓系は日本よりかなり安いと思います。
砂肝400gで150円程度です。肝もありますし、心臓もあります。
タンパク質量で言うと一番安いのはこの砂肝なんですが、毎日食べない方がいいらしいので月に2回くらいにしましょう。
丸鳥も毎日売ってますし、鴨もターキーも売ってます。
たまには買ってみてもいいですね。
あとウサギもまるまる1匹売ってます。
●牛肉
フィレンツェといえばステーキですが、このステーキ肉も普通に買えます。
エッセルンガでも500gで1000〜1200円くらいで売ってます。
他にも日本で食べれる部位はほとんど売ってます。タンもまるまる舌の形で売ってますし、脳まで売っています。フリットにするんだとか。
内臓系はフィレンツェならランプレドット、トリッパなどから肝、心臓も売っていました。
牛肉は高いので頻繁には食べられないと思いますが、体にいいのでたまには食べましょう。
●豚肉
鳥の次に安いのは豚で、これもさまざまな部位が売っています。
肩肉が一番安くて美味しいのでお勧めです。
もも肉は2キロで1000円くらいと恐ろしい安さとデカさです。
内臓系で言うとレバーは売っていました。
私は一日400-500gくらいを目安に食べていたんですが、パスタ同様運動しない人は半分くらいで十分だと思います。女性でも200gくらいは食べれると思います。
●一番簡単でそこそこ美味しい鶏肉の焼き方1(成人男性用)
・鶏もも肉 250g
・塩胡椒 かけ過ぎない程度①耐熱皿にオーブンシートを敷いて鶏肉を並べ、塩胡椒を振る。
②160度、1時間で焼きます。冷凍の場合、160度で75分くらいにします。
たったこれだけです。
これだと一年は耐え切れないかと思うので、バリエーションを授けておきます。▶︎砂肝に変える
このレシピもそのまま砂肝に入れ替えても大丈夫です。砂肝を焼くときは一回お湯で洗いましょう。
臭みを取るため茹でてもいいんですが、めんどくさい人はお湯で洗うだけで十分です。
●そこそこ美味しい鶏肉の焼き方2(成人男性用)
・鶏もも肉 250g
・塩胡椒 かけ過ぎない程度
・パプリカパウダー
・ウスターソース(リーぺリンのものがエッセルンガで買えます。5ユーロくらい)
・にんにく(なくてもいい)①耐熱皿にオーブンシートを敷いて鶏肉を並べ、塩胡椒を振る。
②ウスターソースをぴしゃぴしゃかけます。もったいないのでかけすぎないこと。
③この上からしっかり色がわかるくらいパプリカパウダーを振りかけます。適当ににんにくを乗せてください。面倒なら切らなくてもいいです。
④160度、1時間で焼きます。冷凍の場合、160度で75分くらいにします。
お試しあれ。
●そこそこ美味しい鶏肉の焼き方3(成人男性用)
・鶏もも肉 250g
・塩胡椒 胡椒強め
・レモン輪切り一枚(厚め)①耐熱皿にオーブンシートを敷いて鶏肉を並べ、塩胡椒を振る。このとき胡椒強め推奨。
②レモンの輪切りを半分にして、軽く絞りかけます。レモンは捨てずにそのまま上に載せます。
③160度、1時間で焼きます。冷凍の場合、160度で75分くらいにします。
▶︎砂肝に変える
このレシピもそのまま砂肝に入れ替えても大丈夫です。
自炊の考え方
日本での自炊と少し違う部分があると思いますが、基本的には同じだと思います。
簡単で一年継続でき、経済的に負担が少ない方法かつ、平均レベルに美味しいということが重要です。
毎日学校から帰ってしっかりした料理を作るのも、それが留学の目的の一つであればいいんですが、そうでない場合できるだけ省略して他の時間に使う方がいいと考えます。
この国では電子レンジがそこまで普及していないので、オーブンをうまく使う必要があります。
1週間に一度、まとめて1週間分調理しておいて、「あとはオーブンに入れて焼くだけ」という状態を作っておくなどの工夫が重要です。
なのでオーブンシートはストックしておきましょう。
余談ですがこの国のサランラップはラップの質が悪すぎるのであまり使いませんでした。
野菜と果物
野菜と果物が日本と段違いに安いので、これを食べない手はありません。
私はパスタソースに野菜をぶち込むことで摂取していましたが、生でもいいでしょうしそのままオーブンで焼いて食べてもいいと思います。
トマトは安くて1kg200円くらいからあるので、どんどん食べましょう。
他にもズッキーニなどの日本では高い野菜もこっちでは数十円で買えます。玉ねぎも1kg買ったって100数十円です。
果物もかなり安いので、毎日食べることができるでしょう。
季節によって野菜と果物はラインナップが変わっていくので、季節に合わせて楽しみましょう。
バナナは毎日食べていましたが、これは日本より少し安いくらいだと思います。
スーパーで買える果物はほぼ全て試しましたが、バナナとアプリコット(夏場のみ)、桃(これも夏場のみ)、マーポ(秋頃出てくる柑橘系)、ライチ(冬に出てきます)がお勧めです。3月くらいから出始めるいちごはかなりワイルドなので好き嫌いがあるかもしれません。
果物は当たり外れが大きいので、何度か買ってみて試してください。
イタリアの食生活は痩せる?
皆さん気にされているようなので書いておきます。
「イタリア人と同じ食生活をすれば痩せる」、みたいな動画がYouTubeにありましたが、個人的にはあまり真に受けない方がいいと思っています。
イタリアに来たから痩せるとか、イタリアの食生活を真似したから痩せるんじゃなくて、全ては摂取カロリーと消費カロリーのバランスによるものです。
痩せるか痩せないかは全てカロリーによるので、例えピザやパスタを毎日食べていたってその人にとってカロリーが足りていなければ痩せていくでしょうし、過多であれば太っていくでしょう。
体の脂肪が分解されたのか、体の水分が出ただけか、運動しないから筋肉が分解されたのか、痩せた(多分単に体重が減ったということでしょうが)と言ってもさまざまですので、イタリアだからとかはあまり気にしても仕方がないと思います。
とはいえ、チーズやオリーブオイルばかりとっていて運動もしないでいると、あっという間にカロリー過多になって太るでしょう。
個人的にはイタリアの生活は太りやすいと思っています。
まず第一に、国中オイルや脂質を使った食べ物に溢れていること。
実際、オイルなしでパスタを食べることは難しいと思います。
米なら脂質なしで食べることも簡単ですが、パスタとなるとそうもいきません。ある程度資質の含まれたものをかけないと美味しくないんです。
地味に痛い点ですが、鶏胸肉が高く、魚類などの良質な脂肪が取れるタンパク源も軒並み高いことも太りやすい要因の一つだと思います。
どうしても他の肉を使うと余分な脂質を取ることになるので、日本でいるときよりは脂質を摂取しやすい環境と言えます。
そして、この国の甘いものが糖質+脂質の塊と言う点です。和菓子は糖質の塊ですが、イタリアのお菓子はほとんど揚げられていたりバターやクリームが入っていたり、とにかく脂質の割合がかなり大きいです。
これを一年間無秩序に食べ続けていると、経済的な問題は置いておいて、間違いなく太ります。
この国では太りやすい要因に満ちていますが、イタリアでもダイエットは十分可能です。
イタリア留学中にダイエットしたい人は、まずカロリー計算をしましょう。
要は、イタリアの食生活の問題ではないということです。
日本食が食べたくなったら(レシピ)
この国では日本の調味料や食材が高いので、毎日食べるわけにはいかないと思います。
その中でも比較的安く実行できる日本食っぽいものを紹介します。
スーパーについての記事で、アジアンマーケットで麺つゆなどを買ったということを書きましたが、ここで使います。⇨スーパーについての記事はこちら。
●それっぽいにゅう麺
・パスタ 一番細いもの(エッセルンガならNo,1のもの)※写真のものは普通のパスタ(No,3)ですが、これだと太過ぎます。
・麺つゆ(アジアンマーケットで購入)
・白だし(アジアンマーケットで購入)
・お湯①パスタを茹でます。塩は少なめにして、表記より1分以上長めに茹でます。
②麺つゆと白だしをほんの少しずつ、様子を見ながら器に垂らしていきます。
麺つゆはかなり貴重なのでゆっくり入れてください。スプーン一杯くらいから始めてください。③麺を入れて、お湯を少しずつ入れたら完成です。
次回以降好みの濃さを研究してください。これで温かい麺が再現できます。
一番細いパスタにすることでにゅう麺っぽさを再現できます。
つゆや白だしは高価ですが、節約して使えば1ヶ月以上は持ちます。
しっかりした味をつけるとかなり消費が激しいので、匂いがする、くらいに留めておきましょう。●そうめんっぽいもの
これの応用でお湯を使わず、麺を冷やして素麺のように食べることもできます。
麺つゆを器に入れ、少しの水と生姜を入れればもうそうめんです。
これは本当に一番簡単です。食器も油で汚れないし、パスタが細いのであっという間に茹で上がります。
●茶碗蒸し
・卵2つ
・だし汁360cc
・塩4グラムくらい
だし汁は手に入りにくいと思うので、先程の白だしを限界まで薄めてだし汁とします。360ccは守ってください。
濃さは次回以降に調整していきましょう。①まず湯を沸かしましょう。
卵を解いてだし汁と混ぜます。そして塩も追加します。②マグカップに①で混ぜた卵を入れて、アルミホイルで蓋をします。
③沸騰させておいた鍋にマグカップを入れて、沸騰したまま3分放置。
④中火にして7−8分おいてから、火を止めます。
⑤3分ほど放置したら完成です。
出汁さえあれば茶碗蒸しは作れます。
日本が恋しくなったら試してみてください。2回くらいやれば満足してパスタ生活に戻ることができるでしょう。
米(レシピ)
そして、パスタに飽き、全てに飽き、邪道カレーヌードルの先に見た究極の邪道飯がこれです。
もうパスタを見たくなくなったらこれに手を出して下さい。
●邪道カレーめし 1週間分(成人男性用)
・玉ねぎ2つ(大きめ)※多いほど美味しい
・オリーブオイル35g
・カレールー 一欠片(アジアンマーケットで入手)
・白だし 100mgくらい(アジアンマーケットで入手)
・にんじん 2本くらい ※多いほど美味しい
・塩 思ってるより多め
・鳥もも肉 1日の量×7日分(一週間で食べる分を全て入れます)
・水600-800ml概ね邪道ヌードルと同じですが、にんじんを入れることによってカレー感を増す作戦です。
①今回もまず鶏もも肉をオーブンで焼きます。焼き方は邪道ヌードルと同じ。
②玉ねぎをくし切りに、にんじんを乱切りにします。その後でフライパンにオイルを引いて、中火にかけ、玉ねぎを炒めます。
③玉ねぎが半透明になったら塩を一気に10gくらいかけます。
④大体炒まってきたら、にんじんを投入。
⑤にんじんがややテカリはじめたら、水と白だし、カレールーを投入します。
⑤煮込みながら、焼けた肉の骨を全て外して全てのもも肉を投入。
※冷めてから外しましょう。
鶏肉3キロ!⑥このまま煮詰めていきます。蓋はなくてもいいですが、吹きこぼれそうならして下さい。
⑦鳥もも肉が沈んでカレー出汁に馴染んだら完成!
●食べ方
米の種類はスーパーの安いものでOKです。
私はエッセルンガの1kg2.3ユーロくらいのものを使っていました。
①米を水につけます。何も考えずにザーッと軽量して水につけておきます。
水につける時間も長ければ長いほどいいので、食べる2時間くらい前には水につけておいて下さい。なので、出かける前とかに準備しておくとベストです。
※米は炊くと2.3倍くらいになるので、カロリー/gは炊き上がりのものを見て下さい。100g炊くと結構な量になるので、そんなに食べられない人は50gとかにしましょう。
②米を水につけて十分時間が経ったら、カレー出汁を一食分鍋に入れて、水につけておいた米と水をコップ一杯くらい(多過ぎても結局沸騰させるのでOK)入れて火にかけます。
③全ての水分がなくなるまでゆっくり煮詰めていきます。吹きこぼれないなら沸騰状態で放置しても大丈夫です。
大体20分くらい。完全放置でいいので、明日の準備なんかをしておきましょう。
④そのまま水分が飛んで、米が完全にカレー色になったら完成!
カレールーと白だし、塩のバランスが問題なければ、カレーめしになっているはずです。
ルーをかなりケチっているので決して味は濃くないですが、かなりカレーめしです。
料理される方ならお分かりかと思いますが、リゾットの作り方を応用しています。
※出来上がりの水分量の目安は、米をよけたときに水分がじわっと戻ってこないくらいです。
もう本気でパスタも何もかも嫌になったらこの邪道カレーめしを試して下さい。
パスタのように世でかげんや吹きこぼれの様子を見なくていいので、めちゃくちゃ簡単です。最後の1ヶ月はこれしか食べてません。
こちらも初日からやるのはお勧めしません。ある程度地元のスーパーを堪能してから、最後の手段の先の一雫として使って下さい。
余談
私の1日の食事も載せておきます。
毎日ジムで運動して、体重のコントロールができる人は参考にしてください。
・朝
プロテイン、オレンジジュース200mlくらい、パンかクロワッサンかコーンのせんべい、アーモンド5粒・学校の休み時間
クロワッサンかバナナ、もしくは無し・昼
卵4つ、鳥もも肉150-200g、パンかジャガイモを200gくらい食べていた時期もありました・夕方
バナナ、プロテインx2(ジムに行く前と帰宅後)、アーモンド5粒・夜パスタか米100g、鳥もも肉200-250g
・夜2パスタか米100g、鳥もも肉200-250g
それで体調を崩さず体重もコントロールできて、運動の調子も上げていけます。一番食べるときで1週間の食費は5000〜5500円くらいです。たまにステーキとかを買うと6000円を超えますが、基本的には日本にいる時とほぼ変わらずなのでまぁまぁうまくやれていたと思います。
女性の場合、この半分の食費で生活できると思います。