フィレンツェで自転車を買おう

フィレンツェの必需品、自転車について解説します。
日本で自転車は持っていましたが、流石に持っていくこともできないので現地で交通手段としての自転車を買おうと思っていました。
実際探してみると結構難しいと感じたので、詳しく解説します。後半ではカスタムの可能性、備品を買うお店について紹介します。
はっきり言っておきますが、一年間の滞在中に盗難に遭う確率は、私調べでは100%です。
それを踏まえた上で買うか買わないか決めましょう。


 どこで買うか

私は元々歩くのが好きで日本でも通勤で30分歩いたりしてたんですが、留学生活であんまり意味のない時間(探索や観光などが目的ではないただの移動時間のこと)は過ごしたくないというのもあって、夏が始まる前に自転車を購入しました。
レンタル自転車でもいいんですが、自転車が好きなのもあって購入するつもりでいました。

お店は、友人に紹介してもらった「Cicli Sergio Bianchi」という自転車屋さんです。
あのビアンキではなくて、”セルジオ”ビアンキです。
パチモンくささはありますが、ビアンキという名前は日本でいう佐藤・鈴木くらいのポピュラーな名前なので、もしかしたらこっちが先なのかもしれません。
しかしこのセルジオビアンキ、この街では絶大なシェア率を誇ります。それがまた問題でもあるんですが…
街に出るとこのセルジオビアンキのロゴが貼ってある自転車を至るところで見ることができます。

大聖堂から進んでいく場合、奥の店舗がショップになっていて、手前が整備場になっています。
店員の女性はとても親切ですが、整備のあんちゃんはちょっと雑な感じです。
店舗の方にはハンドルとかペダルも置いてありました。
お店は自由門の近くなので、中心地からは少しだけ距離があります。
どこもそうですが営業時間は守らないので、学校が終わってからいくと閉まっていることもあります。※午前の営業は13時までですが、12:45には閉まっていました。

 自転車としてどうか

ここの自転車は、新品が129ユーロで買えます。
他のお店では300ユーロくらいするので、値段自体はかなり安いと言えます。多分新品としてはフィレンツェ最安値くらいだと思います。

⬇︎私はここでこの自転車を買いました。合わせて17ユーロくらいのチェーンロックを買いました。

ただし、シングルスピード(変速できない)かつ全ての消耗品のレベルが最底辺です。
なので予算に余裕があって、消耗品の弱さが気になってしまう人は他のお店の自転車でもいいと思います。どうせ盗まれますが…
私はどうしたってこのクラスの自転車なんてどれも同じだろうと思っていたので一番安いものにしましたが、思っていたよりレベルが低かったです。
※以下文句ばっかりですが、すぐに壊れるとか使い物にならないとかではなく、自転車としての性能は必要最低限発揮してくれるので安心してください。


スペックとしては、
・多分クロモリフレーム

・アッパー気味のクルーザーハンドル(φ25.4mm)
・夏にベタベタになりそうなゴムグリップ
・どこのかわからない700cホイール(アルミ)
・DSI tyresの街乗り用タイヤ
・Vブレーキ
・多分セルジオビアンキOEMとかのフェンダー前後
・前後ライト(フィレンツェではなぜかちゃんとしたライトが標準装備です)
・ベル
・フカフカのサドル
・小さすぎるプラスティックペダル、しかも滑る
・ちょっと短いクランク

・サイドスタンド
・リアラック
・極薄の弱々しいチェーン

・チェーンカバー
です。※写真の自転車はセルジオビアンキステッカーを剥がしてあります。


これで日本円で15000円くらいなので、正直高いですね。
日本だとホームセンターで変速機付きのママチャリが同じ値段で買える上に、ママチャリにもブレーキなどはシマノが使われていることもあるということを考えるとうーん、という感じです。
でもフィレンツェ最安値なので盗まれてもダメージは最小限と言うことと、他に選択肢がなかったのでこれにしました。
初めの頃は中古でちょっといいのがあればそういうのを買おうかと思っていて、別のお店で中古はあるか聞いたんですが(どこのお店でも中古販売はあるっぽいので、とりあえず聞いてみてください)、あるのはあるんですが流石に100ユーロ前後の中古自転車に乗る気にはなれず、結局状態のいい変速機付きの自転車は新品のママチャリが買えるくらいの値段だったりで、私としてはどうせ一年で乗り潰すんだったら最安でいいかと思って129ユーロのものにしました。
安物ゆえの問題は起きましたが、実際この選択で間違ってなかったと思っています。

店内にはいくつかの自転車があって、当然それぞれ値段が違います。
値段の差は主に、変速機がついていたり多機能な荷台がついてたり、消耗品のレベルが少し上、などです。サドルがBROOKSだったり!
この自転車における消耗品というのは、ワイヤーブレーキパッドチェーンタイヤチューブです。このレベルの自転車でクランクはもう変える意味がないので無視します。
普通に通学や街に出るくらいなら変速機は必要ないかもしれませんが、私の自転車と他のお店のモデルと比べると、チェーンやチューブのクオリティに差が出ているはずです。

参考までに、私の自転車に起きた不具合を記載しておきます。


チェーン破断 1回(お店で修理)
ブレーキ調整 5回(自分で対応)
右ペダル破損(針金で固定して対応)


いろいろ言ってますが意外と丈夫ですね。
パンクに関しては、完全に運と自転車の乗り方によると思います。
人によっては釘を踏んだりしてパンクしたりしていました。
段差を徹底的に避け、空気を頻繁に入れて(入れすぎないこと)いれば毎日10キロ走ってもパンク0で一年過ごすことができるはずです。
特に段差にビシバシ乗り上げているとあっという間にパンクするので注意してください。


・割れたペダル。こうなると漕ぐたびにズルっと滑ります。

 問題点

この129ユーロの自転車でも、普通に生活にする上で問題はないんですが、いくつか難点があります。
まずチェーンが弱すぎることです。
日本で自転車に乗っていてチェーンが切れることってありますか?
ほとんどないですよね。
話で聞く限りここの自転車の購入後2ヶ月以内のチェーン破断率はほぼ100%です。私に至っては二週間で切れました。
チェーンが切れたら15ユーロ(パンクは9ユーロで直してもらえますが、おそらくこれが狙いなんでしょうね。
安く壊れやすい自転車を狭い街にバラまいておいて、壊れたら消耗品でしっかり稼ぐ、という手法でしょう。
これが日本で買った1万円くらいの自転車なら、一年くらいなら多分たまにパンクするくらいで他は問題なく走れるはずですが、ここではそうもいかないんですよね。

次に、道路がしっかり整備されていないことです。
中心街は石畳で、見る分には綺麗なんですが、自転車にとっては地獄です。
ほとんどの石畳は整備されておらず、がたついていたり、そもそもない方がマシくらいの壊れっぶりです。
イタリアあるあるの壊れても誰も直さない、が石畳にも発揮されていて、石畳がぶっ壊れたままのところがかなり多いです。
その道をこの安タイヤと安フレームで何も考えすに走ると、あっという間にパンクします。
そのためには、ちゃんとアスファルトで整備された道を走ること、石畳はなるべく避ける、空気は入れすぎない、というのがポイントです。

さらに道路について問題なのが、犬のフンです。
フィレンツェにきて一番がっかりしたのがこのフンの問題だったんですが、もう至る所に犬のフンが落ちています。それはもう日本の比ではありません。
道の隅っこにひっそりしていてくれる分には問題ないんですが、フィレンツェでそれが落ちていない歩道は本当にありません。
むしろ毎日更新されます。

これを踏まないために車道に出ると、今度はイカれたドライバーたちが私たちの命を脅かします。
これはもう毎日通ってどこに落ちているか、どこが危険かを覚えるしかないんですが、中心街では別の問題があります。
馬車の馬のフンです。文字では伝わらないかもしれませんが、スイカを道路に投げつけたみたいな量が道のど真ん中に落ちている時があります。
これは絶対に避けないと自転車が死んでしまいます。
留学生が毎日よく通るところで言うと、ヴェッキオ橋を渡り、猪像を過ぎたあたりから危険ゾーンに突入します。

そして最後に、シングルギアであることです。
坂道を通行する際、シングルギアだと限界があります。足に自信がない人にとっては、ちょっとしたアップダウンでもかなりきついと思います。
カッライア橋くらいの高低差でも立ち漕ぎしないときついかもしれません。
空気を入れ過ぎない弊害なんでもあるんですが、空気を入れ過ぎて段差でパンクするよりはいいかと思います。
そして、フラットな道ではハンドルの角度的にもパワーを発揮しにくいので、中途半端なスピードしか出ません。(それでもレンタル自転車よりは1.5倍くらい速い)
登りも走りもどっちにも向かない中途半端な自転車ですが、歩くよりはずっと早く目的地に到着できます。

あと、細かいことを言うと設計や組み付けがガバガバな感じがします。
ハンドルを真っ直ぐにして、トップチューブと垂直にしてもタイヤが真っ直ぐじゃないんですよね。
個体差があると思うので、いいものに当たることを祈りましょう。

 カスタムの可能性

文句ばっかり言っていますが、実はハンドル周りやペダルを変えればなかなか使いやすいピストもどきになるんじゃないかと思って安い自転車を購入したのもあります。
パーツ代で1万円くらいを考えていました。

まずはドロップハンドルにしたかったので、お店でハンドルを物色しました。
お店は「Florence By Bike」です。
セルジオビアンキのすぐ近くという立地です。

店員は全員不親切ですが、品揃えはフィレンツェの中でもマシな方です。
が、値札が貼ってなかったり、めっちゃ汚れていたりと商品の環境は最低です。どこのお店もそうですが。
私の自転車は普通より細いハンドル径のため、合う径のハンドルがなかった(というかハンドルが2本しか置いていなかった)ので、Amazonで買うことにしました。
この店では、工具を入れるポーチを購入しました。6ユーロ。
他にこの店で買うべきなのは、空気入れです。
12ユーロ(当時)ですが、地域最安です。Amazonよりもずっと安いです。私は様子見で悩んでいるうちに時が経ち、結局Amazonで購入して後悔しました。

Amazonでハンドルを探して、合わせてドロップハンドル用のブレーキレバーもAmazonで購入。
ハンドルを買ったらバーテープも必要なので安いものを一つ、ボトルケージも安いものを一つ購入しました。
値段
・ハンドルバー 25.9ユーロ
・ブレーキレバー 16.91ユーロ
・バーテープ 10.99 ユーロ
・ボトルケージ 11.99ユーロ
合計で約66ユーロ、8000円弱ですね。まあこれくらいは…
あとクリートもどきのマジックテープのバンドを9ユーロで買いましたが、使い物にならなかったので載せていません。

ここにきて、自転車用の工具を持ってくるのを忘れてしまったことをかなり後悔しました。
日本でコンパクトツールを持っていたのでスーツケースに入れたつもりだったんですが、おそらく実家の廊下に落ちていると思います。
この129ユーロの自転車に必要な工具は、プラスドライバー、アーレンキー数種と、14mmと15mmのスパナです。
一応街のお店でセットになったものを15ユーロで買うことができます。もう予算オーバーですね。

お店は「Mesticheria Lapi」です。街の何でも屋さん的なところで、調理器具や他の工具も置いています。店員さんが親切です。
ポルタロマーナ入ってすぐの工具店は高いし無愛想なのでお勧めしませんが、アーレンキーのセットを1360円で買いました。
工具を忘れたせいで予算オーバー!自転車に何かつけるのが好きな人は絶対にミニツールを持ってきておいてください。特にチェーンカッターがあると15ユーロ払ってペラペラのチェーンを履かされることなく、まともなチェーンに変えることもできますね。
これで予算オーバーになったのでペダルは一旦お預けです。

工具が手に入ったので、とりあえずパーツが届くまでの間に合わせのためにグリップ位置が下がるようハンドルを逆転させてみました。
さらに、坂を登りたかったので不要なパーツを全て外しました。スタンドはないと不便なのでつけたままです。

+ドライバーとアーレンキーで外付けのパーツは全て外せます。ハンドルはスパナかソケットレンチが必要です。
前傾姿勢になり過ぎて段差で危なかったので、このスタイルは2日で終わりました。

ハンドルが届いたので、早速取り付けます。⇨イタリアのAmazonの配送についてはこちら。

ちょっと男前になりましたね。
トップチューブについているのは「Florence By Bike」で購入した工具入れです。ペダルについているのはクリートの代わりのバンドですが、このあと外しました。
ケーブルの取り回しはヨーロッパと日本で逆なのでこっちの方がしっくりきますね。
ハンドルが細いのでそのままではステムに通らず、ペンチでこじ開けて入れました。
入ってしまえばこっちのものなので、レバーにケーブルを通し直して、ハンドルに固定すればあとはバーテープ巻いて完了です。


ケージのダボ穴はもちろんないので、挟み込むタイプのケージを購入しましたが、土台はしっかり固定されますが結局ケージ本体は一点留めだったので、ボトルを入れると動く動く。走行中に落ちそうな勢いだったので、外したブレーキレバーのネジを流用して固定しました。
当然穴はないので、作業用に持ってきていたピンバイスでひたすらネジネジして穴をこじ開けて固定しています。

 盗難について

まず駐輪場所なんですが、できれば家の中に持って入って欲しいところです。盗まれていない人は全員屋内に保管しています。
大家や他の住人が自転車の持ち込みを許さない場合、外に止める他ないんですが、その場合、保険として二種類の鍵をつけてください。
なぜ二種類かというと、二種類(例えばチェーンロックと強化繊維のワイヤーロックの2種)の鍵がかかっている場合、一般的に盗む側も二種類の道具が必要だからということと、単純に盗む際の作業量(盗む時間)が増えるからという理論です。
そもそもチェーンをぶった斬るツールを持っているなら安物のワイヤーロックなんか意味ないだろと思われるかもしれませんが、作業量が増えることは犯人にとってかなり大きなデメリットになります。
実際中心街に住む友人の自転車(外に駐輪してある)のワイヤーロックが途中まで切られていたことがありましたが、幸運にも自転車は無事でした。
もしかしたら二種類のロックをつけていたために犯人が諦めたのかもしれません。
が、その数ヶ月後に盗まれました。

フィレンツェは自転車盗難率の高さに定評がありますが、この129ユーロの自転車の場合はちょっと目を離した5分の間に!みたいなことは流石にありません。
とはいえ外に停めている場合、一年も生活していれば必ず盗まれるでしょう。
なぜみんなヘラヘラしているのかわかりませんが、全員が口を揃えて「2、3回盗まれるくらいは当たり前、4回からが本番」みたいなことを言うんです。
皆さんも周りの人に聞いてみてください。だいたい4回くらい盗まれてると思います。

外出の際自転車に乗る場合、必ずアースロック(ガードレールなどの動かせないものに自転車を停めること)ができるところに停めましょう。
さらに、前輪だけをロックすることもこの町では意味がありません。前輪以外を持って行かれます。


・おそらく今もまだこの姿なのでしょう。

こうやって前輪以外を盗んでおいて、前輪は他の自転車から持ってくるんです。そしてそのまま中古車として普通にお店で売られるという話も…
というのは冗談かと思いきや、生粋のフィレンツェっ子の話によれば本当にあるようです。
フィレンツェ生まれのバーテンダーが言うには、「欲しい自転車の特徴を伝えたらどこからかその自転車が入荷する。しかも20ユーロくらい。」
「盗まれたら隣の自転車を盗めばいい、それがサイクルなんだ。」
とのことでした。まぁ半分冗談なんでしょうけど、盗難の現状を見ると全くの冗談でもなさそうでした。
話がずれましたが、できるだけフレームと後輪を巻き込んで柵などに固定してください。

もう一点、外に停める際の注意点があります。
雨が降るとめっちゃくちゃ汚れます。

・私の自転車ではありませんが、雨の後のサドル。

アフリカなどの砂漠のある国から風や雲が砂を持ってくるんだと思うんですが、もう砂が降ってきたのかと言うほど汚れます。
日本でも黄砂の時期などで見られますが、これが雨のたびに毎回です。
汚い自転車は心理的に盗みやすいので、できるだけ掃除するようにしましょう。

実際に盗まれた話
夏、友人アレックスの婚約者の自転車が盗まれ、数ヶ月後の秋、アレックス本人の自転車が盗まれました。
彼らはビアンキの店の近くに住んでいたので私の地区よりはずっと治安が良くないのもあったとは思いますが、実際に身近で盗難が起きるとピリッとします。
盗まれてから数日後、アレックスから「盗まれた自転車をネットで見つけた」と連絡がありました。
URLも添えてあって、見てみると明らかに彼の自転車(ベルが2つ付いている)で、彼の駐輪場所に停まっている写真がネット通販に掲載されていました。
そして買うふりを装って連絡したとのこと。


・現在はこのページはありませんが、皆さんも何かあったら「https://www.subito.it/」を確認してみてください。

盗んで売るサイクルが本当にあるんだなというのもありますが、この盗んだ側の雑さに驚きました。
アレックスも言っていましたが、盗んでから売るまでが早すぎるし、停めているところの写真をそのまま載せる点も雑だしでこの辺もイタリアっぽいですね。
この後警察を交えて(警察は呼んでから20分後に到着)買うふりをして売り手と会ったらしいんですが、警察はその自転車が自分のモノだと証明できないと言って対応してくれなかったようです。
結局窃盗業者は自転車を持ってきておらず、取り返すことは叶わなかったようです。
これは防犯登録をしてない場合、日本でも証明が難しいところですよね。この時もしかしたら役に立つかもしれないので、一応レシートは残しておきましょう。
学校の先生も同じようなケースで、盗まれた自転車が街に駐輪してあるのを見て警察を呼んだようですが、同じく対応してもらえなかったようです。
先生はその後チェーンをぶった切り持って帰ったそうです。

そして、この数ヶ月後に私の自転車も盗まれました。
美術学校に乗っていってPandolfini通りに停めていたら盗まれてしまいました。
もちろん極太チェーンはしていましたし、ガードレールに巻き付けていました。
盗まれたこともそうですが、何よりも授業の4時間の間に、ある程度人通りのある道のアパートの玄関の前で、鍵を破壊して持っていった人がいると言う事実に驚愕しました。
もちろん2度と見つかることはなく、半年以上私の生活を支えてくれた山本号とはここでお別れになりました。

いろんな人に自転車の盗難について話を聞きましたが、全員必ず盗まれています。
中には一年で4回盗まれた人もいました。
結構な人が自転車を持っていなくて、理由は「どうせ盗まれるから」でした。
防犯登録的なものがあるにはあるそうなんですが、ICチップ的なものらしくて高額なため、誰も登録してないから機能していないとのことです。
もちろん自転車が盗まれたくらいで警察に行ったところで、「で、何をすればいいの?」と言われるようです。

 余談

この記事を準備している途中で学校の張り紙が増えていました。
ニーズを把握して意外と手広くやっていますね。

 帰国時

帰国時はビアンキ(自転車店)に持っていくことで返金が受けられるようです。
このシステムって単に犯罪を助長しているだけな気がするんですが、もし帰国まで盗まれずキープできたのならビアンキに持っていって引き取ってもらいましょう。
盗まれないことはまずあり得ないと思いますが…

 別の恩恵

必ず盗まれますが、自転車を買うメリットは一応たくさんあると考えています。
もちろんレンタル自転車でもいいんですが、あれ普通の自転車と比べるとめちゃくちゃ重いのでめちゃくちゃ遅いんです。

レンタル自転車でも同じことですが、自転車に乗っていると、一点フィレンツェにおいてはかなり助かるメリットがあります。
レプブリカ広場周辺で行われている怪しい署名活動をスキップできます。
しょうもないと思われるかもしれませんが、毎日ヴェッキオ橋からのカリマーラ通りを通る人にとっては死活問題です。
⇨怪しい署名活動についてはこちら。
これを自転車に乗っていれば完全に回避できます。
が、ジプシーや物乞いは回避できませんでした。進路を塞いで自転車を完全に停止させられた挙句、金をくれと言われたことが何度かあります

 まとめ

・一年住む程度なら129ユーロの安い自転車で問題なし
相当拘らない限り、このフィレンツェ最下層号で問題ありません。もしくはレンタル自転車でOKです。
パンクなどの一般的な問題は起こりますが、移動手段として不都合は一切ありませんでした。

・シンプルゆえのカスタム性
走行に必要な最低限の機能しか持っていないので、逆に好きなパーツをつければ自分の好きな見た目の自転車にすることができます。
私の自転車もハンドルを変えてポーチをつけるだけで、サンタクローチェ広場の前で知らないおじさんに「いい自転車だな、交換しようよ。」と言われるくらいの見た目にはなりました。

・駐輪場所
できれば室内、無理なら二種類の鍵をかけること。アースロック、フレームごとロックすること意識しましょう。
私は大家が土足で歩きまわるような部屋だったので室内に置いていました。

・盗難について
私は部屋の中に停めていたのでしばらく盗まれませんでしたが、美術学校に行くようになってから外に止めている時間が長くなり、結局美術学校に行き始めて2週間で盗まれました。友人も盗まれたりチェーンを切られたりしていました。
そして人知れず売られているのが現状で、警察は助けてくれません。
周りに聞いた一年間の自転車盗難率は100%です。皆さんも買うならくれぐれも気をつけてください。

・空気は入れ過ぎないこと
タイミングとしては一週間に一回でいいと思います。
あんまりパンパンに入れると段差でお尻が死ぬので、柔らかめにしておきましょう。