イタリア、フィレンツェでの電車の乗り方

慣れてきたら電車で遠出してみましょう。
フィレンツェの玄関口は始発駅であり終点であるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅です。
阪神梅田駅みたいなもんですね。


 ダイヤを確認する

予算や切符の買い方以前に一番肝心なダイヤについて共有します。
私はスマホアプリの「omio」と、ウェブサイトのTrain Lineでダイヤを確認して、現地の切符売り場で買っていました。
このアプリやサイトでも切符は購入できますが、電車の遅延具合が半端ではないので、現地で掲示板(後述)で確認してからの方が安心です。


omioでのダイヤの確認方法

「omio」はヨーロッパの乗り換えアプリみたいなものです。

❶アプリトップから、出発駅と到着駅、出発日を入力して選択できます。
※過去の日付は選択できません。地味に不便。

検索後、ダイヤが一覧で表示されます(画像右側)。
この時確認したいのは、それぞれ赤字で注釈を書いている部分の、
一番上のアイコンが電車であること、乗車時間、乗り継ぎ回数、費用、です。

一番上のダイヤを選んでみましょう。

❷ダイヤを選んだら、以下の画面になり詳細が表示されます。(画像左側)
プルダウンメニューから乗り換え情報や途中の停車駅について確認できます。この場合は停車駅なしですね。
トレニタリアでミラノまで2時間以内、途中停車なし、54ユーロなら全然ありですね。

このアプリ上からでも切符を購入することができますが、先述の通り遅延やストライキがあっても返金がなかったりするので、私としては遅延情報も確認したいので早めに駅に行って確認しつつ券売機で買って欲しいと思っています。
あと金曜日はストライキにも注意して下さい。


Train lineでのダイヤの確認方法

❶ホームページトップ。
アプリもあるようですね。
左のパネルで、「出発駅」、「到着駅」、「出発時間」、「帰りの時間」を入力していきます。

出発駅はとりあえず「Firenze Santa Maria Novella」にしておきます。
到着駅は、行きたい駅を入力するか、「Piu ricercate」でよく検索されている主要駅が一覧で並んでいます。
今回はミラノを選んでみましょう。

❸「Milano」を選択しました。
出発日を選択していきます。右にカレンダーが出てくるので出発日を選択、時間帯をざっくりと選択します。
一旦朝の8:00としておきましょう。

サンタ・マリア・ノヴェッラ→ミラノ、3/20(日)、朝8:00くらい発の検索結果がこちらです。
左のダイヤ一覧が検索結果なんですが、この中で乗る電車を決めていきます。
黄色で囲っている、乗り換え回数乗車時間は必ずチェックして下さい。
たまにぶっ飛んだ時間が書いているので注意して下さい。(特に遅い時間の出発だと次の日の始発も表示されるので注意しましょう。)

選んだものが右に表示されます。
イタロで2時間、乗り換えなし、40ユーロなら文句ないですかね。
このように電車のダイヤを確認して、「Continua」をクリックしていくと購入画面まで行けますが、ここでも現地で買って欲しいですね。


Google MAP でもダイヤは確認できます。

❶もうみなさんも使ってると思うので説明不要かと思いますが、マップの左上、ルート検索の画面を開いたら、出発駅と到着駅を入力します。

このようにミラノ、でも大丈夫です。
入力するとすぐにルートが表示されて、電車ならダイヤも表示されます。
「Train Line」で検索した出発時間のものがあったので、比較してみましょう。

黄色の吹き出しの部分で乗り換え駅などが確認できます。
長距離でマイナー駅という場合、順調に駅を通過しているか確認しながら過ごしましょう。

⬇︎実際に私の行ったマイナー駅の停車駅の例。

これを毎回停車するたびに見ながら、本当に合っているか確認するわけです。
必ずスクリーンショットをとっておいて下さい。
ピサを過ぎるともうあっという間なんですが、それまで本当に合ってるのかめちゃくちゃ不安でした。
ちなみにこの駅、何にもありません。改札も駅員も何もありません。
彫刻用の美術用品のメーカーの直営店があったので行ったんですが、ピエトラサンタから歩いても同じような距離でした。

 電車の到着時間を確認する

まずは駅に行きましょう。
フィレンツェの玄関口、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅です。

切符を買う前に、まずは乗る予定の電車が本当に来るのか、機能しているかを確認する必要があります。
駅に着く理想の時間は、出発の20分前くらいだと考えています。
列が長かったり、切符を買うのにもたつく可能性があったり、ダイヤが変わっていたりすることに対応するためです。

超重要掲示板。

主要駅ならどこでもこの掲示板がホールにドーンと掲げてあると思うんですが、見方を解説していきます。
フキダシで書いてある通りなんですが、左から、
電車の種類(名前)、電車の番号、行き先、出発時間、遅延時間、情報、到着ホームの番号、となります。

・電車の名前:基本的にはイタロかトレニタリア、フレッチャロッサの3種類だと思いますが、まずここを確認しましょう。
・電車の番号:名前を確認したら番号が合っているか確認します。
・行き先:同時に、行き先もチェック。
・出発時間:ダイヤに書いてある時間ですが、出発時間です。
・遅延時間:どのくらい遅れているかを表示してくれます。単位は分です。
・情報:停車駅などの情報欄です。
・到着ホーム:到着するホームは毎回違うので、ギリギリまで表示されません。切符を買うタイミングではおそらく表示されていいないことが多いと思います。

 切符の買い方 

日本と同じく、新幹線の切符はローカル線の券売機では買えません。
トレニタリア(ローカルもあり)はトレニタリア、イタロはイタロ専用の自販機になります。

買い方
買い方の解説をしていきます。まずは券売機へ行きましょう。

イタロの場合。
イタロもトレニタリアも券売機が赤いので注意しましょう。


・イタロの券売機。タッチパネルです。

行き先を選択

まず出発駅は設置駅の名前が入っています。一応変えられるようです。
そして、行き先を選択しますが、イタロでは選択肢が多くないので、下に行き先の駅名が表示されています。
今回はミラノを選択します。次発の出発時間も書いていて親切ですね。どうせ遅れますが。

枚数を選択

枚数を選択して「A VANTI」をタップ。

ダイヤを選択

今回は一番上のダイヤにします。
▶︎をタップして次へ。

クラスを選択。

ミラノに行くくらいなら一番下のクラスで問題ないので、何も押さずに「Prosegui」をタップ。

個人情報入力

名前、メールアドレス、電話番号を入力します。

結構強くタップしないと反応してくれません。この番号とアドレスに領収書が届くというわけです。

支払い


現金かカードを選択するんですが、できれば現金か、コンタクトレスでのカード払いにしましょう。
駅などの誰でも入れる施設の券売機でカードを挿入するのはちょっと危ない場合もあります。
支払い後、発券されるのを待ちます。
チケットはペラペラのものだったり、しっかりした紙のものだったりしますが、チケットコントロールまでしっかり保管しましょう。


トレニタリアの場合。
サンタマリアノヴェッラ駅なら、南から入って少しのところ、右側(ドゥオモ側)に券売機が集まったところがあるのでそこで買いましょう。


・券売機。こちらもタッチパネル式です。

左上、「Compra Biglietto」をタップ。

さっきのイタロもそうですが、日本と違うのは行き先を入力する必要があるというところで、特にローカル線のマイナー駅は表示されていないので、自分で入力して駅を探す必要があります。

これもタッチパネルはやや強めに押してください。
主要駅は下に表示されているので、ミラノやナポリに行きたい人はそれをタップしましょう。
マイナー駅は駅名を入力して検索。

すみません、以降の画面の写真を撮り忘れていました!
とはいえ、以降の画面はイタロと同じく、ダイヤの選択、支払いに関する画面なんですが、クラスの選択などが無いだけで大きくは違わないので、問題なく進んでいけるはずです。言い訳です。
ここでもできるだけ現金か、無理ならコンタクトレスのカード払いにしましょう。

 切符を買ってから

切符を買ったら後は乗るだけなんですが、ここはイタリア、そう簡単に電車に乗ることはできません。
まずは電車がどのホームに来るかを確認しましょう。
先ほどの掲示板の前にスタンバイして、どのホームに来るか表示されるまでひたすら待ちます。
表示されたらすぐにホームへ行きましょう。


南から入って左側がホームですが、大きな駅だとこのようなゲートがあります。
駅員は特に仕事はしていないのでノーチェックですぐに入れますが、たまに真面目な駅員がいてチケットをチェックされる場合もあります。

ホームに入ったら、すぐさま切符に日付を刻印しましょう。
最優先事項です。


これが刻印機です。
よく見ると駅の至る所にありますね。
切符を差し込んで、左に寄せるとその瞬間の日付と日時を刻印してくれます。
これがチケットコントロールにあった時の証明になるので、絶対に忘れないでください。刻印を忘れると最悪罰金を払うことになってしまいます。


・ちなみにですが、裏面を上にして差し込んでください。画像は裏面。


・裏表を間違うとこうなります。これでも問題ないんですが、嫌な顔をされたので裏面に刻印しましょう。しっかり「裏面に刻印しろ」と買いていますね。

 電車に乗る

ホームがわかって、切符も刻印が終わったらいよいよ乗車できます。


この画像で言うと、左側が若い番号のホーム、右側が大きい数字のホームになっています。
わからなかったら駅員に聞きたいところですが、基本的に不機嫌なので状況を見て聞いてください。


・ちなみに、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅の1番、2番ホームはこの奥にあります。
ギリギリに行って迷わないようにしましょう。


いよいよ乗車です。日本よりホームの高さがかなり低くなっています。


なので、車内へは結構な段の階段があります。荷物の大きい人は注意しましょう。
この一番下のステップは収納式で、停車後にウィーンと出てきます。


車内は基本的に日本よりは騒がしいです。
イヤホンをせずに音楽を聴いていたり、大きな声で電話していたり。ここでは普通のことなので、無視して外の景色を楽しみましょう。
後ろの席の人は必ず足をシートの隙間に乗せてくるので、あまりにもひどい場合は注意しましょう。

 注意点

席の移動
割とショッキングだったんですが、指定席なのに勝手に違う席に移動している人がかなりいました。
「本来の自分の席の隣
(自分の席じゃなくて隣ですよ)に人が座っているから」とか「誰もいなかったから」とかの身勝手な理由で席を移動して、その席のチケットを持った人が来たら戻る、みたいなことをしている人が視界に入るだけで6人いました。
窓側通路側の移動は当たり前で、人が来たら渋々動くんです。
乗るのが遅れたり、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅が始発じゃない場合、自分の席に人が座っていることはかなりの確率で起こるので、毅然とした態度で自分の席だと言うことを伝えましょう。

身分証
駅のホールで掲示板を見ていると、外国人(欧米人も含めて)と思われる人に対して、警官が身分証の確認を行なっていることがありました。
私も一度だけ身分証の確認をされましたが、この時はすでに滞在許可証のカードを受け取っていたのでそれを見せるだけで問題ありませんでしたが、何も持たずに構内にいると、最悪罰金を食らう可能性があります。
駅のエントランスにいるくらいなら、「通りが勝っただけ」とか、「電車には乗らない」、「次から気をつけます」で済むこともあると思いますが、駅のホームや電車内で身分証明書の類を何一つ持っていない場合に運悪くチェックを受けると、おそらく罰金は免れないでしょう。
それが法律上問題ない範囲の移動であっても、罰金だと言われてしまえば逃れるのは難しいと思います。
警察を呼んでくれと言ったところでこっちの味方をしてくれるとも限りません。

経験上、身分証明書として機能するのは、
・パスポート
・パスポートのコピー(一応ビザのページもコピーして持ち歩いていました。)
・滞在許可証の控え3種類
・滞在許可証カード
でした。もしかしたら保険証でもいいかもしれません。
一度だけ、ピッティ宮殿のチケット売り場でパスポートの確認(コピーでも可でした)をされたことがあるので、最悪でもパスポートのコピーは持ち歩いておきたいところです。
一番確実なのはパスポートです。
電車での移動の際、特に、県を跨ぐ移動の際は携帯の義務があるので、は必ず携帯するようにしましょう。ただし、くれぐれも無くさないように!

荷物がぶつかる
しょうもないことですが、基本的にイタリア人は周りが見えていないので、通路で混み合った時、自分の荷物が人にぶつかったりしても全く気づきません。
通路側に座っている人は荷物を当てられないよう注意してください。

盗難の危険
乗車や降車のタイミングで、降りる人と乗る人がもみくちゃになったどさくさに紛れて荷物を持っていかれたり、スラれたりする可能性があります。
イタロやフレッチャ・ロッサなどであれば、動いている間は寝ててもいいと思うんですが、それでも電車が停まったらとりあえず注意を払って、目を開けておいてください。

 

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