留学生が現地で現金を引き出すために必要な情報をまとめます。
フィレンツェというかイタリアでお金を引き出すためにはATMを利用する必要があります。
日本から自分の口座に入金してもらっても現金化しなければ家賃の支払いの際などに困るので、しっかり押さえておきましょう。
ATMの使い方も説明しているので、参考にしてくださいね。
フィレンツェのATM事情
ATMは街の至る所に設置されています。
郵便局、バールやスーパーなど、町中にありますし、Googleマップでも検索できます。
行ったことがないので分かりませんが、銀行にもあるはずです。
結論から言うとATMは郵便局のもの以外使わないようにしてください。※銀行は未検証です。
この国ではATM手数料が尋常ではないので、バールの横にあるようなATMは知らずに使うと手数料で破産しかねないので使わないようにしましょう。
郵便局のATMは「POSTAMAT」という黄色い看板が目印です。
郵便局内か局の外に設置されています。
なるべく局内で引き出すようにしましょう。
この世に安全にお金を引き出せる場所などないかもしれませんが、バールなどの野外より郵便局の方が、局外より局内の方が安全です。
●とりあえずここなら間違いありません。
フィレンツェど真ん中なのでアクセスもそれなりによく、営業時間も常識の範囲なので、ここ以外の選択肢はありませんでした。
中央の郵便局を入ってすぐ左なので誰でもわかる場所にあります。
この自動ドアも門を入ってからのドアなので、安全面でもやや安心です。
二つありますが、どっちも同じです。
多分右にある独立しているものが最新機種?なのかなという印象です。左の機種の汚さ的に。
中身は同じなのか、引き出せる金額に違いはありません。※後述
学校が終わった時間帯のお昼頃なら混雑していることはまずないので、その点もやや安心です。
手数料
⇨現地でのお金についてはこちら。
ATMでお金をおろす場合、1ユーロごとに手数料がかかります。
具体的には、1ユーロ130円の場合、手数料が乗って133〜138円くらいになります。
※2021年のレートで記事を書いています。2023年現在1ユーロ160円なので、163〜169円くらいになります。
200ユーロ引き出すとすると、仮に1ユーロ138円だと27600円(本当なら1ユーロ130円⇨26000円のところ)になります。
つまり、ATMの手数料だけで1600円‼︎というわけです。※これはひどいケースなので日によっては1ユーロ133円くらいになることも全然ありますが、実際に1ユーロ138円の時も結構ありました。
お金の価値は毎日変わってしまうので時期によって手数料は変わりますが、レート130円の時に同じ200ユーロをおろしても1ユーロ136円(200ユーロで27200円)の時もあれば133円(200ユーロで26600円)の時もあります。
これ、当然ですが結構後々に響いてきます。
日によって何百円も手数料を取られていてはたまったもんじゃないですよね。
なぜエージェントはこの事実を伝えないのか甚だ疑問なのですが、何が言いたいかというと、単純計算(その日の外貨→円貨レート、仮に1ユーロ130円くらい)で予算を組んでいると予算的に取り返しのつかないことが起こる可能性があるということです。
そこまで重傷にならなくとも、1ヶ月数千円(使う金額やおろす金額によりますが、3〜5000円/月くらい)のマイナスは半年で数万円のマイナスになって響いてきます。
なので、現金を多く持っていかない場合、必ずこの事実を頭に入れて、生活費の予算は3〜5%多めに用意して下さい。
日本の感覚で行くと、コンビニのATMの手数料ってかなり高く感じますよね。
でも、日本では数千円降ろそうが数万円降ろそうが、手数料には上限があります。フィレンツェの市街地のバールなどに備え付けられているATMの手数料はブッ飛んでいます。
なんと1ユーロ150円計算‼︎(2021年時)しかも上限なし。※これもレートによって変わりますが、ブッ飛んでいるのは変わりません。
さらに最低引き出し金額が100〜150ユーロ以上からのところがほとんどなので、例えば150ユーロ降ろすと手数料はなんと3000円です。
ゆうちょの手数料がどうとか言ってられないですよね。
留学エージェントのコラムで郵便局以外のATMを利用している記事がありましたが、よほどのことがあって手数料を無駄に使いたい場合以外、他のATMは使う必要がないと思います。というか剥き出しのATMなんてめちゃくちゃ危ないですしね。
この街で急に現金が必要になることは家賃の支払い以外ほとんどありませんでした。街全体が観光資源のこの街では、当然ユーロ圏外からもお客さんが来るのでほとんどのお店でカードが使えます。※VITAM-IN Firenze(ローマ門近くのサプリショップ)ではカードが使えない期間がありました。多分今は使えます。
毎回確認するのは難しいかもしれませんが、なるべく円貨→外貨のレートをチェックして、だいたいどのくらい手数料を取られそうか確認してから引き出すのも重要かもしれません。
引き出し上限
それぞれのATMには引き出し上限があります。
私の利用していたレプブリカ広場近くのPOSTAMAT(郵便局)では基本的に画面上で200ユーロが上限で、直接入力で250ユーロまで引き出せるようになるものでした。
機種的には300までいけそうなんですが、何をどうやっても250以上はおろせませんでした。
バールなどのATMは凶悪で、600ユーロくらいまで引き出せるものもありますが、600ユーロだと手数料は1万円を超えます。
郵便局は1日に引き出せる金額が決まっていて、ATMのバージョンによって異なります。(月でも上限があるようです)
⇨POSTAMATホームページはこちら。
バージョンってなんやねんと思うかもしれませんが、ATMにも機種があるのでしょう。
バージョン1は1日150ユーロまで、
バージョン2は300ユーロ/1日、
バージョン3は600ユーロ/1日だそうです。
冒頭で紹介したATMがどのバージョンなのかは不明ですが、一日500ユーロ(二回に分けて)はおろすことができました。
ちなみに、どうやっても一回で250より多い金額はおろせませんでした。(例えば300と入力してもカードが返ってくる、260でもダメ、250は降ろせる。)
●余談
現金をおろした場合、お札の組み合わせはバラバラで、当然選べません。
250ユーロおろした時に多いのは、50ユーロ紙幣が5枚か4枚、あとは20と10の組み合わせです。
100ユーロ紙幣は現地で見たことがありませんでした。
おそらく犯罪防止でしょう。
犯罪について
イタリアといえばなんとなく危なそうなイメージですが、実際にクラスで一人か二人はカードがらみの犯罪に合うと思います。
スリなどのダイレクトな犯罪は置いておいて、スキミングや不正利用は実際に起こります。
私はネット通販でしか使ってないクレジットカードの不正利用(Amazonイタリアにて)があり確認段階でカードを止めましたが、キャッシュカードのスキミングに合うと少々厄介です。
クレジットカードやカードの予備を準備をしていればほとんどの場合、生活に支障はないはずですが、私の学校の日本人がスキミングに遭った際、一枚しかないキャッシュカードを止めることになり、現金が引き出せないという状態に陥っていました。
私の学校では、最悪学校からお金を借りることもできなくはないようだったのでどうにかなっていましたが、スキミングや不正利用は実際に起こり得ます。
キャッシュカードの不正利用がありカードを止めた場合でも、再発行して日本から届けてもらう間の1ヶ月くらいならクレジットカードで買い物自体はできるでしょうし、事情を説明すれば家賃も待ってもらえるはずですが、各カードの予備は必ず用意しておいてください。
⇨キャッシュカードとクレジットカードの違いについてはこちら。
ATMの使い方
使い方ですが、慣れれば日本のものと大差なく使えると思います。
レプブリカ広場の郵便局の場合で説明します。
●開始画面
なんかいっぱい書いてますが、画面をタップかカードを挿入すると画面が切り替わります。
意外とタッチパネルなんです。
ボタンもありますが、画面タッチで大丈夫です。
●カードを挿入する。
緑のランプの灯っているところがカード挿入口です。
カードの向きに注意しましょう。キャッシュカードと書いてある方を挿入してください。
挿入時、結構抵抗があって硬いんですが、グッと押し込んで大丈夫です。
この時、必ず挿入口に怪しげなものや周りに人がいないかを確認してください。
●カードを挿入する。
言語を選びます。
イタリア語で問題ない人は「italiano」、英語の方が簡単だったので、今回は「English」で説明します。
どの言語でも後半の並びは変わらないと思います。
とりあえず、ここでは「English」をタップします。
●操作選択。
なんかどっちとも取れそうなイラストでよく分かりませんが、ここでは左の「Withdrawal」を選択します。
日本語で言うと「お引き出し」ですね。
●金額を入力、または選択。
先に述べたように、この画面では200ユーロまでしか選択できませんが、ボタン入力で金額を入力できます。
ここで直接入力することで250ユーロまで引き出せるようになります。
この緑の「Esegui」ボタンはOKボタンなのでこっちで操作することもできます。
●PINコード入力。
PINコードを入力します。
これも入力時に見られたりしないように周りを確認してください。
入力後はさっきの緑の「Esegui」ボタンを押して進みます。
●明細の要・不要。
明細をもらうかどうか聞かれます。
エコだよって言ってくれてますが、もらいましょう。
楽天デビットカードならすぐにメールで引き出し金額が日本円でも確認できますが、その他のカード会社ではどうなっているかわからないので、この明細は必ずもらうようにして、後で確認できるように管理しましょう。
●現金の受け取り。
この画面だったか定かではないんですが、30秒くらいでお金が出てきます。
この時、日本にでよく見るような財布に現金を入れながら出ていくようなことは絶対にやめましょう。
郵便局前の怪しい男たちに「私は今お金をおろしたぞ!」と言っているようなものです。
後ろにどれだけ人が待っていようが関係ありません。ここは日本ではないんです。しっかり現金をしまってから退出しましょう。
現金は一番下からヌッと出てきます。防犯上の都合か、100ユーロはまず出てきません。
まとめ
・手数料が結構かかる
1ユーロ3円くらい乗ってきます。
1ヶ月で3〜5000円くらいになってじわじわ家計を追い込んできます。
誰も教えてくれませんが、しっかり予算に組み込むようにしましょう。
・レプブリカ広場近くの郵便局がおすすめ
営業時間が長く、安全性が比較的高いので、ここがおすすめです。
・外のATMは使わないように
手数料が文字通り尋常じゃなく高いので、土日祝などに(郵便局が休みの日)急に現金が必要になった場合以外利用する価値はないと思います。
危険度も段違いです。
・トラブルが起きたら
カードが飲み込まれたら郵便局の窓口へ、カード犯罪の被害に遭ったらまずはカード会社に連絡してカードを止めて、可能なら最寄りの警察に行ってください。
警察に行っても保険が降りるかは確証がありませんが、被害届がないと保険が降りる可能性が0になります。
かなりハードルが高く誰もやっていませんでしたが、絶対に行った方がいいです。