攻略!フィレンツェにおける滞在許可証取得への道

イタリアに到着してから8日以内に申請しなければならないものでしたが、コロナの隔離期間の話が出てから延長されていました。
領事館のホームページに記載されていた通り、滞在許可書の新規申請と更新の期限が30日間延長されました。
これが8日+30日なのか、単に30日なのかは不明ですが、隔離がない場合は普段通り到着後すぐにいきましょう。
申請には段階がありますので、段階ごとに説明します。ご存知の通りかなり面倒ですが、なんとかこなしましょう。
出発前に準備しておいた方がいい書類もあるので、しっかりチェックしておきましょう。
段階ごとに解説しているので、一通り記事を読んで持ち物を確認してから出発しましょう。


 第1段階・申請する

第1段階では、郵便局で申請を行います。全部で3段階!

この段階での申請に必要な書類・物は全部で種類です。
日本で用意できるものもあるので、お金と時間の無駄にならないようできるだけ用意して行くようにしましょう。
次の項目で詳細も記載します。2021年4月の情報です。

●  申請料金
・私の場合、合計100.46ユーロでした。これを日本円にすると約13,000円くらいになり、知らずに払うことになると後々響いてくるので、必ず予算に入れるようにしましょう。もちろんエージェントは教えてくれませんでした。これに加えて収入印紙代16ユーロもかかります。

●  申請用紙
・郵便局で無料でもらえます。一番重要なので、記入例も含め後で説明します。

●  収入印紙
・2021年度は16ユーロ分必要で、申し込み用紙に貼り付けます。こちらも後で説明します。

●  パスポート全ページのコピー(両開きで1枚なので、27枚になると思います。)
・検索したらすぐに出てくる情報なので既にご存知かもしれませんが、顔写真のページとビザのページで十分という記事もあります。
州によって変わるらしいので、一応全ページ用意しておきましょう
。私は全ページ提出しました。
・コピー関係は日本で事前に用意できますね。

●  クレジットカードのコピー両面
・両面必用ないか、必用ないという地区もあるそうですが、一応両面用意しておきましょう。私は表面のみで大丈夫でした。
・これも事前に用意できますね。

●  パスポート原本
・私は必要だったので、念のために持っていっておいてください。

●  入学証明書のコピー
「CERTIFICATO DI ISCRIZIONE」とか書いてあればそれです 。※領事館で返却された時のハンコが押してあるもののコピーです。

●  海外留学保険の保険契約証のコピー
・これも、領事館で返却された時のハンコが押してあるもののコピーが必要です。

●  残高証明書のコピー
・残高証明について詳しくはこちら。


それぞれ細かく説明していきます。
こちらもビザ同様、申請に関してエージェントが代わりにやってくれるというようなことはありません。※現地エージェントなら相談可能です。
サポートがどうのと謳っていますが、全て自分で行う必要があるので、心してかかりましょう。

●用紙をもらって、郵便局で提出するまでの流れ
用紙は郵便局でもらう必要があります。
イタリアに入国してまもない時期に、異国の郵便局で特殊な書類をもらう必要があるという結構な無理難題なんですが、SIMカードと同じように長期滞在では避けて通れない、滞在初期に乗り越えるべき壁の一つです。

①まず郵便局に行きます。⇨郵便局利用の方法や注意点についてはこちら。

中央郵便局
おすすめはこの中央郵便局です。
一番営業時間が長いので、とりあえずここで間違いありません。
ほとんどの場合キットの在庫もあるはずです。

②順番が来たら、滞在許可証のキットが欲しいことを伝えます。「Vorrei un KIT del permesso di soggiorno…」で十分に伝わります。
郵便局員はpermesso di soggiornoという言葉さえ聞き取れれば対応してくれるので、書類一式を受け取ります。「di」がなくても伝わります。
フィレンツェはたくさんの人が集まるので在庫がない可能性はありますが、中央なら十分な数があることが多いと聞きました。
在庫がなかったら別の郵便局に行きましょう。

キット内容物一覧

・封筒

・県の略称一覧です。フィレンツェはFIです。

・一般情報。書類の書き方や注意点が書いてあります。私は読んでません。


・書類、MODULO1。今回はこれに記入します。8枚の束になっています。

・書類、MODULO2。これは今回使いません。

・振り込み用紙。※振込先は既に書いてあるので安心して下さい。

③一旦家に帰って、申請書類に記入します。
ネット上にもしっかりした記入例が上がっていますが、ここでも載せておきますので、活用してください。
記入は通常通り、黒のボールペンがいいと思います。フリクションはやめましょう。
私の学校では姉妹校の日本人スタッフ(エージェントは日本人在籍!を売りにしていましたが)が来て書くのを手伝ってくれましたが、そうでない場合があるので記入例を参考にして下さい。

滞在許可証記入例(PDF、125%拡大推奨)
間違えたら二重線でしゃしゃっとやって、その上に正しく書けば大丈夫です。
私も学校の人が先に記入してくれていたところが間違っており、10箇所くらい修正しましたが問題なく受理されました。
いきなり書かずに、一回この記事を読み終えてからでもいいかと思います。用紙一枚目の「枚数を記入する欄」は、最後に枚数を確認しながら書きましょう。
記入が終わったら封筒に全ての必要書類を入れます。
問題なければ用紙の枚数はおそらく39枚(クレジットカードのコピーが両面の場合40枚)になっているはずです。用紙に記載した数字と合わせてください。
注意:キットの封筒は封をしないでください。振り込み用紙は入れなくていいです。

④収入印紙を購入して、用紙に貼り付けます。収入印紙は「marca da bollo 」です。
キットをもらいに行く途中で購入してもいいと思いますが、収入印紙の値段を確認しておきたいので、キットを郵便局に提出しに行く途中で購入してもいいでしょう。私はそうしたのでこの項目が4番目になっています。
16ユーロ分購入します。
収入印紙は街のTabacchi で購入できます。中央郵便局でも買えるはずですが、知らなかったのでタバッキで購入しました。
ここでは「Vorrrei  una marca da bollo da 16 euro…」と言えば十分です。
ほとんどのTabacchi で購入できると思いますが、私は家から近かったのでアメリゴ・ヴェスプッチ橋近くのTabaccheria Borgo San Frediano di Marco Meucciで購入しました。

ちなみにここでは少し大きめの Amazon の荷物も受け取れます。⇨Amazonについてはこちら。
私の場合は、16ユーロでしたが、どのサイトにもあるように変動するかもしれないので、一応用紙一枚目の収入印紙貼り付け欄を確認してください。値段が書いてあります。

・収入印紙

⑤郵便局で提出、支払いをします。
キットの封筒は閉じないで、そのまま持って行きます。
受付で、「Vorrrei  spedire…」みたいなことを言った記憶がありますが、このくらいでも十分わかってもらえました。
支払いは、申請料+送料の合計を支払います。
振り込み用紙に記載した金額は70.46ユーロでしたが、これに尋常じゃなく高い送料30ユーロを加えて、100.46ユーロを支払います。
私は日本同様、郵便局ではカードが使えないと思っていたので、100ユーロ紙幣と1ユーロ硬貨で払いましたが、カード自体は郵便局で使用できます。
滞在許可に対して使用できるかは未検証ですが、イタリア国民保険料はカードで払いました。⇨保険についてはこちら。

⑥領収書二種類と、本申請の日にちなどの情報が、ペラペラのA4の藁半紙に印刷された重要書類を受け取ります。
この三種類の書類は、かなり重要なので絶対になくさないでください。この書類が、受け取りまで滞在許可証の代わりになります。
領収書の切り方も雑だし、用紙の印刷もちょっと途切れていたりしていますが、問題ありません。

の「DATA E ORA」の欄に記載されているように、次の段階はほとんどの場合、半年近く後になります。私の場合、4月末に申請して本申請が9月10日でした。
なぜ半年近く期間が空くのかよくわからないんですが、単に怠慢なのか、言語が成熟するまで待ってくれているのか、いずれにしても滞在許可証が手に入るのはずっと先です。
実際みなさんも実際に行くとわかると思うんですが到着後すぐにこの手続きをするのが難しい部分があるのは事実です。
キットを取りに郵便局に行くくらいは向こうも書類を渡すだけなのでニュアンスで伝わりますが、警察署の窓口ではマスク+ガラス越しなので何を言ってるか全然聞き取れない上に、基本的に警察官の態度は日本でいうと炎上するレベルなので、想定外のことが起こった場合ある程度話せないと難しいのかなとは思います。
が、ならアポイントメントの日からさらに数ヶ月待たされる理由がないので、おそらく単純に怠慢によるものだと思います。
とにかく、滞在許可証原本を手に入れるまではこの書類を守り切ってください。


 第2段階・警察署へ行く

第2段階では、警察署(Questura)で申請を行います。
この段階での申請に必要な書類は全部で種類
(住居の証明が用意できる人は5種類)です。
日本で用意できるものもあるので、できるだけ用意して行くようにしましょう。※特に証明写真。
次の項目で詳細も記載します。2021年9月の情報です。

●  第一段階で返却された書類全部
・半年近く守り切った三種類の書類(領収書2枚、ペラペラの藁半紙1枚)を全て持って行きます。この3種類の書類が一番重要です。

●  近影カラー証明写真 (パスポート用写真35 x 45 mm/ビザ申請のものと同じで大丈夫ですが、背景は白と言っていました。) 予備を含め3〜4
(多分2枚でいいはずですが、私はサインする位置を間違えたのか3枚持っていかれました。)
・できるだけ日本で用意しましょう。フィレンツェの中心街にある証明写真の機械はどれも白黒のものです。
・フィレンツェでは2枚必要です。後述。
一応カラー写真が撮影可能な機械はありますが、中心街からかなり外れにあります。地図参照。

●  パスポートの原本
・コピーではなく原本が必要です。

●  住居の証明書(大家さんとの契約書など)※必要がない人がほとんどかも。
・人によって異なります。受付の人によって変わるめちゃくちゃな国なので、必要ない人もいますが、私は運悪く求められました。後述します。

※エージェントの言っているような入学証明書の原本や保険証の原本、残高証明書などの書類は必要ありませんでした。
念のために一応持っていっていいとは思いますが、一緒にしていると邪魔になるので別々でファイルしておくといいと思います。

学校に日本人スタッフがいる場合は、多分上記の入学証明書が必要などの情報を教えられると思いますが、この記事を読んでもわからない場合、一応質問してみてください。
私の学校の日本人スタッフ(先述の姉妹校の人)に必要な持ち物の確認をしたところ、全く役に立たない上に間違った情報だけ教えられたので、フィレンツェ以外に滞在されている方は特に、自身でイタリア滞在者のブログやSNSを探したり、学校関係者に確認してみてください。


細かく説明していきます。

●アポイントメントの時間は無意味
フィレンツェの場合は、時間に関係なく早く行っていいと思います。
例えば私の予約時間は10:51と記載されていましたが、結局その時間私は列に並んでいました

①まず、警察署(移民局)に行きます。場所はバッソ要塞の目の前のところです。検索して出てくるリッカルド宮の近くではないので注意しましょう。地図
私は予約時間の40分前に着きました。1時間前くらいにはついているといいかと思います。
⬇︎恐ろしく評価が低いのには理由があります。

②入り口にはすでに行列が2つできているかと思いますが、とりあえず無視して入り口の警察官に話しかけましょう。
「私は学生なんですが、滞在許可証の申請に来ました。」みたいなことを簡単に伝えてください。警察官は終始イラついていますが、何とかめげずに伝えてください。
この時、予約していることを伝えつつ、アポイントメントのペラペラの紙をしっかり見せて、今日の日付が書いてあることを伝えましょう。
うまくいけば、A000みたいな数字が書かれた整理券がもらえます。
人によっては予約なしの列に並ばされることもあるようですが、アポイントメントを持っている人たちは本来並ばなくていいんです。
説明は一切ありませんが、どうやら電光掲示板に自分の番号(A000など)と受付窓口の番号が表示されるまで待つようでした。
写真は終了後に撮ったので誰もいませんが、朝はたくさんの人で溢れかえっています。警察官は写真の通り若干奥にいます。
テントというかひさしがあるので多少日差しが強くても大丈夫です。

③整理券を受けとったら、扉を見て左側の列(予約組)に並ぶよう指示されますが、このタイミングで気をつけたいことが一点あります。
この時、道路側ではなくできるだけ建物の壁側に並んでください。この位置からのみ、外から中の電光掲示板が見れます。
私の場合、自分の番号が近づいた時に運よく警察官が来て周りにいた人ごと中に入るように指示されましたが、運が悪いと自分の番になっても中に入れない、と言うことになると思います。なので、自分の番が掲示に表示されているかどうかを外からちょこちょこチェックしてください。結局自分の番号が表示されていても中に入れるかはわからないので意味はないかもしれませんが、今どのくらいなのか知れるのは精神衛生上いいと思います。
予約時間があるのに列に並んだり、列を進める意味もないと思うんですが、ここはイタリア、予約時間なんて何の意味もありません。
イライラしている外国人(東南アジア系や中国人がほとんどです)に後ろからどんどん押されて掲示板がチェックできるベストポジションを追われてしまいますが、警察が20分に一回くらい番号を聞きに来てくれるので最終的には何とかなると思います。
私は1時間くらい待ちました。


・ギリギリ掲示板が見える可能性のある建物側のスポット。

④中に入ると、自分の番号が表示されているか確認して、表示されていなかったら待ちます。自分の番号が飛ばされていそうなら無愛想じゃなさそうな警察官に話しかけてください。「私の番号はこれなんですが…」とかで話しかけたらわかってくれると思います。待っている間遠目で見ていても、かなり横柄な態度の受付が多かったです。

⑤自分の番号が表示されたら、窓口に行きます。
ここで、パスポート、3種類の控え、写真を提出しますが、ちゃんと「パスポートは?」、「ドキュメントは?」、「写真は?」と聞いてくれるので、その通りに渡します。最後に、「住居の契約書や証明書はあるか?」と聞かれましたが、「持っていない」というと、「後でここに書いてるアドレスに送って」、と言われて一枚の用紙をもらいましたが(説明なくこの用紙にサインさせられます。)、誰に見せても「こんなの見たことないし、住所の証明なんて聞かれている人は聞いたことがない。」と言われました。この書類については後述します。多分皆さんはもらうことはないと思います。
提出が終わったら、さっき提出した写真が貼り付けられた小さい紙にサインをしろと言われるので、サインします。ボールペンが置いてありましたが、ない場合もあるかもしれないので持っていくといいと思います。
この写真の用紙へのサインを2回したんですが、もしかしたらサインの向きが上下逆だったとかでやり直したのかもしれません。
写真は3枚持っていかれましたが、多分2枚で済みます。
指紋採取に関する書類にサインをします。もちろん説明はありません。
そして、両手の人差し指を機械にかざすよう指示されます。iphoneの指紋認証のように何回か押して離してを繰り返します。
まとめると、ドキュメント提出⇨サイン⇨指かざす、です。

窓口の感染対策はクリアファイルを貼り付けているだけのものです。
この黒い箱が指紋を読み取る機械です。

⑥パスポート、領収証、アポイントの紙を返却してもらって、新たにE000のような整理番号と、指紋採取のための「Al Gabinetto di Polizia Scientifica」と書かれた用紙が渡されます。(人によっては先程の住居に関する謎の用紙も。)
建物の一番奥、暗いガラス戸の前の病院の待合室みたいなところまで行きます。
今度は電光掲示板がないので、係の人が呼びに来るまで待機します。約20分程度の待ち時間でした。
ガラス戸から係の人が出てきて、整理番号で読んでくれます。
例えば542番だと普通、「cinquecentoquarantadue」と呼ばれるので慣れてないと難しいですが、この時の人はわかりやすく「cinque,quattro,due」と呼んでくれました。
わからない人はドアの近くにいましょう。周りの申請者たちが呼びかけてくれる雰囲気だったので、誰かが呼んでくれるはずです。

 

⑦呼ばれたら、さっきの指紋採取の書類と整理番号の紙を渡します。
そのままさらに奥へ行き、中庭へ出る通路で待機します。
さらに待つこと10分弱、自分の番が来たら、中庭を経由して小さな詰所のようなところに連れて行かれます。

⑧詰所の前のベンチに荷物を置くように言われますが、パスポートや財布は身につけておいてください。このベンチは何のセキュリティもないただのベンチで、他の申請者も簡単にアクセスできます。監視の人すらいません。
世界最速で身長を測られたあとは、指紋を採取するだけです。
指紋を取る機械についてですが、警察の人が私の指をつかみ、グイーッと回転させるように機械に押し付けてくれるわけですが、人間の指はそんなに自由に横回転できませんから、イテテ、となると思います。強引にねじられないように、自分でもグッと機械に押し付けるようにしましょう。指紋は画面に黒く表示されます。
左右の全ての指、手のひらを採取します。
終わったら、何の説明もなく外に出されますが、何とこれで本当に終わりなんです。
「全部終わったんですか?」と聞くと、無言で頷かれました。
来た通路から帰っていいのかもよくわからないまま来た道を戻りましたが、心配な人は聞いた方がいいですね。

●謎の用紙について
先述のこの謎の用紙は全員に渡されるわけではありません。というか聞き取りしていった感じでは、ほぼもらわないんだと思います。
それゆえに対処が難しく、情報が少なくて大変困りました。いずれにしても説明が少なすぎます。
というか、多分この国なら送らなくても何の問題もないし通達もないとは思います。
住所についての証明書をここに送れと言われ渡されたこの用紙ですが、これには追加書類を送るためのメールアドレス、または書類を直接持参するためのアポイントを取るためのURLが記載されています。

結局何を送らないといけないのかというと、「Contratto di Locazione Registrato o Cessione di Fabbricato」と書いているので、住居の契約書、または大家が私をゲストとして宿泊させていますよという証明書、のどちらかになります。
合わせて、パスポートの写真の写っているページのコピーと、この用紙を提出する必要があります。

住居の契約書は大家の税金が変わるらしく対応してくれない人が多い(これ本当に多いです)ですが、ゲストとして無償で宿泊させている証明書はすぐにでも書いてもらうことができます。大家はガッツリ脱税してるわけですが。
フォーマットはこちら。私の大家はこれの2枚目を書いてくれました。

調べるとこの書類に記載されているメールアドレスは機密文書を送るための公認電子メールというものらしく、こちらもその公認電子メールを持っていないといけないとのことで、かつそのアドレスは留学生には取得不可能とのことでした。
大家さんに代わりにメールを送ってもらおうとしましたが、「non funziona」とのことでした。が、移民や外国人しか来ない移民局のアドレスでそんなことある?と思ったので自分でからメールを送ってみると特にエラーなどは返ってきませんでした。
なので、そのまま大家には言わず書類をPDFにしてメールで送っておきました。
アドレスは「immig.quest.fi@pecps.poliziadistato.it」です。※必ずPDFにして、一つのデータにしてください。

この時私は大家に、帰る日のギリギリまで(4月上旬に帰る場合の、3月末まで)住むという話をしていたのもあって、何も言っていないのにかなりやる気を出してくれて「じゃあ私が警察署に書類を送っとくから、心配ないよ!」と言ってくれて、書類を発送してくれました。
警察にはそういったことは求められていないのに勝手にそんなことをしていいのか、と思いましたが、それから3ヶ月後、SMSに「準備できたから取りに来てね」との連絡が入りました。
どれが効果あったのかは不明ですが、最終的にアポイントメントの連絡が来たので、まずはメールしてみてください。

 一応トラッキングできる

今自分の申請がどうなっているかについてですが、警察署ホームページで確認することができます。

警察署HPはこちら


ここに、パスワードを入力すれば現在の状況が表示される、ということなんですが、かなり杜撰です。
まず申請に行ってから1ヶ月〜1ヶ月半くらいは入力しても何も表示されません。


何も表示されないと言うのは、文字通り何も表示されないので「あれ?」と思うかもしれませんが、大丈夫です。これが正常です。


そして申請2ヶ月か3ヶ月くらいすると表示が変わり、黄色の✖︎印と処理中、という表示に変わります。したの青いリンクの最後には番号が書いてあります。
これが何を指すのかはわかりませんが、ここから1ヶ月以内に準備完了の旨のSMSが入ります。
この1-2ヶ月の表示が怪しげな感じなのでパニックになっている人が何人かいましたが、以下の画面になってさえいなければ大丈夫です。


この画面になっていると、何かしら問題が起きているか、番号が間違っている可能性があります。
数日待ってもう一度試してみるか、申請に問題があった可能性があります。
この赤いバツのまま長い期間動かない場合は、直接移民局に行った方がいいと思います。対応してくれるかは不明ですが…

ちなみに、申請用紙の発送自体が完了しているかどうかは移民局のページから確認できます。


何やらいっぱい書いてますが、右下のここをクリックで以下のフォームが表示されます。


ここにIDとパスワードを入力します。


すると、現在の状態が表示されますが、受け取り可能になっても特に変化がなかったのであまり当てにしなくていいと思います。

https://www.portaleimmigrazione.it/
https://questure.poliziadistato.it/stranieri/


 第3段階

第3段階も、再び警察署で申請を行います。
前回警察署に行ってから3ヶ月くらいすると、SMSが来ると思います。この間実に9ヶ月以上!


かろうじて最後の行でクエストゥーラからのものだとわかる文面ですね。持ち物すら書かれていません。
ここに次回のアポイントメントの日程が書かれています。
このタイミングで先程の警察署のHPで状況を確認すると、グリーンのチェックマークに変わっていると思います。

持ち物について何一つ記載がないので、自分で予想するしかなかったんですが、以下のものがあれば大丈夫です。
この段階での申請に必要なものは全部で種類(+当時はグリーンパスも必須でした。)です。

●  第二段階で返却された書類全部
・もうかなりの期間寝かせていた三種類の書類(領収書2枚、ペラペラの藁半紙1枚)を全て持って行きます。この3種類の書類が一番重要です。
※実際に回収されるのは受領書(ハガキ大のもの)のみですが、一応全て持っていきます。

●  パスポートの原本
・コピーではなく原本が必要です。

受け取りは自分の番が来さえすれば一瞬で終わります。一瞬ですが、しっかり嫌な思いはすると思います。


受け取りについて説明していきます。

●今回もアポイントメントの時間は無意味
今回の場合も時間に関係なく早く行っていいと思います。
受け取りのアポイントメントはおそらく木曜日の15:00以降に設定されていると思います。
なぜか。週一日しか窓口を開けておらず、営業時間が15:00からだからです。そんな役所ある?

例えば私の予約時間は16:55と記載されていましたが、そんな遅く行く意味はないので15:00の営業開始時間に合わせていきました

私の前に数十人いたので、多分もう少し早くても大丈夫だと思います。
ちなみにここ、昼休みが三時間もあります。だから15:00オープンなのです。
どう見てもろくに仕事をしていないこの移民局の職員ですが、昼休みはたっぷり3時間も取る上に平気で15:00以降にピザを片手に帰ってきたりします。しかも何人も。
これまでの対応を見ていると、もうほんとあり得ないですね。

①まず、警察署に行きます。場所は前回と同じくバッソ要塞の目の前のところです。もうお分かりと思いますが、検索して出てくるリッカルド宮の近くではないので注意しましょう。

②今回は整理券をもらう前に列に並ぶんですが、向かって左が滞在許可証、右がパスポートです。※写真を撮り忘れたので1回目の時の写真になっています。


この列なんですが、当然なんの看板や貼り紙も出ておらず、かなりの人が警察官に自分はどうすればいいか聞きに列を無視して直接扉に向かっていました。
警察官はめんどくさそうに毎回説明していて、そんなに嫌なら貼り紙一枚くらい書けよと思うんですが、この国の役所は本当にこういう一個先の行動ができないんだと思います。
そして問題なのが、たまに列を抜かした人がそのまま中に入れてしまうこともあるんです…
なぜかというと、受け取りの日はなぜか警察官が十分な数いないかもしくは一人しかおらず(午前は十分な人数がいるはずです)、抜かした現場を見ていないので先頭の人と勘違いして入れてしまうんです。
先頭陣はみんな結構抜かす人に注意してたので、自分が先頭の時は遠慮せず注意しましょう。
列を抜かしている人は大抵、「自分はアポイントがある」だの、「受け取るだけだから」なんて言ってましたが、そんなもん全員そうじゃい。
抜かしていい理由なんかないので、怪しい人がいたらどこに並ぶか教えてあげましょう。

③自分の番が来たら入り口でグリーンパスの確認、検温、アポイントの確認、整理券受け取りの順に進みます。

ひたすら待つ。


見てください、この閉じっぷり。
中には100人近く待っている人がいるのに、空いている窓口は全部でたった3つ。この写真を撮った後2つに減りました。
ちなみにここ、木曜しか午後の営業はありません。なのにこの手抜きっぷりですからね。
そして今回も職員全員が最悪の勤務態度。
で、一つの窓口に3人も警察官がいます。みんなが忙しくしてたらわかりますが、一人しか動いてません。
他の二人はじっとみてるかおしゃべりしてます。

⑤約2時間待ち、やっと受け取りです。
この時にまずパスポート、3枚の領収書全てを渡すんですが、私の時は書類を無言でひったくられました。
みなさんは順番が来たら全部まとめて出しておいてくださいね。
その後、両人差し指の指紋を取って、無事滞在許可証のカードをもらえます。


申請から約11ヶ月、ようやく滞在許可が降りました。謎のスリーブ付き。
「番号」の部分には本来個人の番号が入っています。
このカードの顔写真は前回渡した写真がそのまま使われます。こういう写真は犯罪者顔になりがちですね。
後サインも写真を渡したときにしたものがそのまま使われるので、きれいに書きましょう。私は知らなくて汚いですね。

 なんの連絡も来ない時

稀に、なんの音沙汰もないことがあるようです。

受け取れなかった実例
実際、なんの連絡も来ず、HPで見ても変化はなく、一年間の滞在中に受け取れなかったという人がいました。
この人は合計8箇所の役所に行って、何度も電話をかけメールも送りまくった上でイタリア人同伴で移民局に行ったそうなんですが、そこまでやっても結局誰もその人の滞在許可証はおろか、書類についてわかる職員がいなかったんです。
その人は追加でもう一年滞在したいということで滞在許可証を更新する必要があったんですが、そもそも原本がないから更新ができない、という事態に陥っていました。

実際この滞在許可証がなくても滞在について問題はないと思うんですが、これ、100ユーロも払ってるんです。イタリア人はみんな、「そんなことはよくあることだよ、私なんか〜」と言ってくると思いますが、そんなこと関係なく私たちは決して安くない金額払ってるんですから、向こうもしっかり仕事するべきだと思ってしまいますよね。
私の利用したエージェントは、こういう杜撰なところについて「イタリア時間で生きているので」とマジトーンで言っていましたが、だからなんだという話で、何でもかんでもそんなことで片付けられていたらたまったもんじゃありません。

とはいえ、たとえ書類をなくされていようと、一年間で発行されなかろうと、向こうは100%非を認めないので知らないと言われたらもう終わりだと思った方がいいと思います。
領収書3枚セットがある以上、生活面で困ることはないと思うので、「もらえなかったらそれはそれで仕方ない」くらいに思っておいてください。
ほとんどの場合、数ヶ月後にもらえるはずなので、一応辛抱強く待ってみてください。
ちなみに申請した日が早いとか遅いとかは全く関係ないです。同時期に申請した人が次の月に取得できたケースもあれば、一年受け取れなかったケースもあります。

アポイントはすっぽかさない!
あと、学校で日本人の大学生が言っていたのを聞いてゾッとした話を一つ。
曰く、「旅行と被ったからアポイントの日に行かなかった。行かなきゃダメなんですかね?」ということなんですが、アポイントメントは絶対にすっぽかさないようにしましょう。
やむを得ない事情で当日行けない場合、運が良ければ後日招集の書類が届くはずです。
そのあと移民局に直接行ってアポイントメントを取り直す必要があり、後日そのアポイントメントの日に再度行くわけですから、結局倍以上の時間を失うことになります。
向こうがめちゃくちゃやってくるからといって、こっちがめちゃくちゃするのはまた違うことです。
領収書があれば生活面で困ることはありませんが、私たちは外国人ですから、こういう適当なことをすると今後もっと厳しい制度になっていく可能性もあります。
アポイントメントの日は日は必ず空けておいて下さい。バックれて得することはマジでありません。

 まとめ

数ヶ月に及ぶ長い戦いですが、EUの外から来た留学生にとっては避けては通れない部分なので、しっかり準備をしておきましょう。
忘れた頃にやってくるので、予定はしっかり空けておきましょう。

・とにかく時間がかかる。
私は書類発送から半年で1回目の申請、発送から11ヶ月、1回目の申請から5ヶ月後に受け取りだったので遅い方かもしれませんが、聞いている感じではこのくらいかかるようでした。
稀に数ヶ月で完了するラッキーな人もいますが、大体はかなり時間がかかります。

・出国前に準備できるものは全て用意しよう。
各種コピーは必ず日本で用意しましょう。
特に証明写真は現地だと高い上にクオリティが低いので、できたら日本で撮りましょう。

・最終的には受付の裁量次第。
人によって対応は様々です。合計3回呼び出された人もいますが、結局10ヶ月くらいかかりました。
私の場合は謎の住所の証明が必要でした。

・態度は最悪。
受付にはこの世の態度の悪さの融合体みたいな人しかいません。そしてその人たちは拳銃を持っています。
質問がある場合、めげずに大きな声で質問しましょう。
決してこちらからは怒らないように。

・貰えなくても大丈夫。
滞在許可証のカードを貰えないと強制帰国!みたいなことはありません。
普通の生活で求められることはまずありませんし、書類の申請時は三種類の控えで通るので問題ありません。
おかしな話ですが、貰えたらラッキー、くらいに思っておいて下さい。お金は返ってきませんが…

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