イタリアでの保険証(Tessera Sanitaria)の取得について

 

滞在中ワクチンの関係で必要になったので、方法を記載しておきます。
納税者番号と同様、書類さえあればメールを送るだけでいいのでお手軽ではありますが、やや複雑なので注意してください。
納税者番号と違い、保険の登録は有料です。(今回の場合、149.77ユーロ+手数料の151,57ユーロを支払う必要があります。)


 注意点

この方法は、2021年7月の時点のフィレンツェで有効な方法です。他の地域においては、おそらく必要書類が違うはずです。
フィレンツェで保険に登録する際、住居に関する書類は必要ありません。自治体によって変わってきます。
長期(90日以上)の滞在の場合、国民保健サービス機構(Servizio Sanitario Nazionale = SSN)へ加入することができます。
費用は149.77ユーロ、加入期間は1月1日から12月31日です。6月に入ろうが11月に入ろうが、12月末までの保険になります。
大使館のホームページには「滞在期間に準じる」とありますが、滞在期間が年を跨ぐ場合(留学が2021/4-2022/5の場合で、2021年の間に保険に入った場合など)、保険証には年末までの期限が記載されていますし、期限を過ぎるとワクチンの予約はできません。
滞在期間に準ずるのは、ビザの期限が間近の場合だと思います。
例:2022/4/15に帰る人が2022/1月に保険に入った場合、期限はほとんどの場合2022/4/15かもう少し後になっているはずです。
更新が必要な場合、新しい滞在許可証と、住所の証明書が必要になります。
なのでグリーンパスの期限が切れるタイミングがかなり重要になります。

納税者番号と同様、「Tessera Sanitaria Firenze」や、「Tessera Sanitaria Firenze iscrizione」などで検索しました。他の都市でもお試しください。
フィレンツェの保険加入に関するページはこちら。日本大使館のページはこちらです。参考までに。

納税者番号と同様、この保険もイタリアに住んでイタリアで働いている人なら義務なので例外なく全員が加入しているんですが、もしかしたら加入方法は知らない場合があります。
一応日本人スタッフがいる場合、その人に聞いてみましょう。

 必要書類

前述の通り、必要書類は地域によって異なります。
フィレンツェで留学生が保険に加入する場合の必要書類を記載していきます。
保険に関するページにも記載がありますが、今回は「(イタリアに扶養家族のいない学生」のケースに当てはまります。

●  納税者番号
送ってもらったPDFをそのまま添付するだけでOKです。

納税者番号を取得する方法はこちら

●  滞在許可証(または控えの書類+領収書2種)
控えではダメだという記事もありましたが、私の場合、控えでも大丈夫だとのことで申請して、無事取得できました。

ただし、領収書(細長いもの+ASSICURATAと書いてある葉書みたいな用紙)と、警察署にいく日が書いてあるA4の用紙三種類が必要です。
全て滞在許可証の書類を発送、支払いをする際に郵便局で受け取る書類です。
そして、滞在許可証の原本が手元に来たらメールで写真(PDFにする必要あり)を送ってくれとのことでした。

●  入学許可証
ビザの申請に必要だった書類と同じものです。

ビザの申請に必要な書類はこちら
何月何日までの授業を保障する、という記載と、学校のサイン、ハンコが押してあるものです。

●  パスポートのメインページ
顔写真が載っている初めのページです。

●  パスポートのビザのページ
ビザが貼ってあるページです。

●  保険料の支払いを証明する領収書
これはやや複雑なので後で記載しますが、保険料を支払った際の領収書です。

●  申込用紙
記入例を含め、後で解説します。

以上7つをPDF化したものを1つのPDFにしてメールで送付します。
PDFにできないという方はスマホアプリ、「ADOBE  SCAN」をインストールしましょう。

撮影した写真をPDFで保存できます。連続して撮影することで1つのPDFにまとめてくれます。
データの名前は「richiesta rinnovo iscrizione SSN, 名前」にしておきましょう。

 振込方法

振り込みは郵便局で行います。
郵便局に振り込み用紙が置いてあるので、郵便局で記入します。※ペンはないところがほとんどなので、持参しましょう。
画像の棚の、下段の書くところが3枚綴りになっている用紙になります。

今気づきましたが小銭入れの忘れ物がありますね。

記入例はこちら
※記入例の中の赤字は全員が同じように記載する箇所、青字は人によって変わる部分です。

書いたら、整理券を取って(混み具合によっては郵便局に入ったらすぐ整理券を取ってもいいかもしれません)、順番を待ちます。
平日の18時ごろでで30分くらい待つ感じでした。
順番が来たら、「こんばんは、これ払いたいんですけど〜(Vorreiで)という感じで言えば、以降は勝手にやってくれます。
手数料込みなのか、保険料は149.99ユーロなんですが、払うのは合計151,57ユーロです。
カードで払うと、カード決済の領収書がもらえるので安心です。現金だと振り込み用紙の控えしかもらえません。問題はないですが。
滞在許可証の申し込みの時と同様に、振り込み用紙に刻印が打たれ、それが申請に必要な領収書になります。

 申込用紙

申し込み用紙はこちらからダウンロードできます。

これをダウンロードして、Adobeアクロバットでも何でもいいので直接入力するか、可能なら印刷して書き込んでから再度撮影してPDFにしても大丈夫です。
私は「GoodNotes」というノートアプリを使って勉強していたこともあって、i pad上で書き込みました。

記入例はこちら
※記入例の中の赤字は全員が同じように記載する箇所、青字は人によって変わる部分です。

▶︎ホームドクターについて
ホームドクターはかかりつけ医のようなもので、イタリア国民一人一人にかかりつけ医がついています。

診察は無料で、処方箋を書いて欲しいときなどに役立ちます。

ホームドクターの決め方は様々あるようで、一番確実なのは、ASLに直接足を運んでホームドクターの一覧リストを確認することです。
この方法はイタリア人の先生に聞いた確実な方法なので間違い無いかと思います。
フィレンツェ保健所の情報については、「Azienda Usl Toscana Centro 」で検索して一番近くの保健所に行くか、TEL: 06593810481 に電話してみてください。
返信は遅いですが、メールしてみてもいいでしょう。

私の場合、学校の先生に保険について相談していて、その人のやり方にならったのでこれが確実な方法かは分かりませんが、家から近い病院(町医者みたいな規模の)の先生の名前を書く、という方法です。
実際にこれで通ったのでなんとも言えないのですが、通らない場合もあるのでおすすめしません。
他に、ホームドクターのキャパが満員で受け付けられないということもあるようで、その場合はやはり保健所に行く必要があります。

ネットでリストが確認できるという記事を見て色々探してみたところ、それっぽいページを見つけました。
このページ「SCELTA MEDICO」に記載してあるメールアドレスに質問してみててください。

上記の電話番号もそうですが、電話はまず間違いなく通じないので、このページの「help.cse@regione.toscana.it」もしくは「06 77619420」を試してください。
一応アクセスを試みましたが、どうもなんらかのIDが必要なようで、結局近くの病院の先生の名前を書いて出しました。

仲のいいイタリア人ができたらその人のホームドクターを教えてもらうのもいいかもしれません。
これも、学校に日本人スタッフがいる場合その人に聞いてみてください。その人は絶対に保険に入っていて、ホームドクターもついているので曖昧な言葉でかわされそうになっても逃さないでください。

 メール送信

全ての書類をPDFで準備できたら、「iscrizionivolontarie.firenze@uslcentro.toscana.it」宛にメールで送信します。
件名を「richiesta iscrizione volontaria SSR , 自分の名前」にして、
本文は、


Buongiorno,
Sono un studente straniero.

※Mi chiamo 名前.
※なくてもいいですが、一応書いておきましょう。

Richiedo l’iscrizione volontaria al SSR.

※Vi prego di inviarmi una copia della tessera sanitari via email.
Mi occorre per prenotare il vaccino anti Covid.
※ここはワクチン接種のために必要だったので、なくていいと思います。

Grazie.
Cordiali saluti,
自分の名前


としましょう。
このメールに上記の書類のPDFを添付して、送信するだけです。
早ければ一週間以内には返信があり、PDFで保険証のコピーを送信してくれます。
私の場合、金曜日にメールを送信、次の週の火曜日に返信がありました。
2回目の申請時はルールが変わっており、10日かかりました。おそらく今後は10 日かかると思います。

これで保険証の番号はゲットできます。
このあと二週間くらいでカードの保険証が届きますので、記念に持って帰りましょう。

 まとめ

①メールでも申請できる
ホームドクターだけがネックですが、申請自体はメールで送るだけで取得できるので、納税者番号同様、焦らずにしっかりと準備することができます。


②PDF化する必要がある
この申請方法だと書類をPDFにする必要があるので、その点だけ対処法を用意しておいてください。

PDF変換アプリ、タブレット、印刷して持っていく、など自身の環境に合わせて対処しましょう。

③加入は有料
登録には149.77ユーロかかります。

ホームドクターにかかる場合は無料です。が、そもそも私たち留学生は、留学保険で基本的な医療費は無料です。

④ホームドクターについて確認しておく
日本人スタッフが学校にいる場合、その人に聞く方が確実です。

私は先生の言う方法で通りましたが、イタリアでは人によって対応が全く異なることが多いので、十分に注意しましょう。

 

 

現地でのお役立ち情報の最新記事8件

>死ぬほど為になるイタリア留学情報ブログ

死ぬほど為になるイタリア留学情報ブログ

食材の値段、どこのスーパーで買い物をするか、どのメーカーのSIMカードを買うのか、ゴミの捨て方、ブレーカーが落ちたら、Amazon利用方法、服はどこで買う、スーツケースの中身。そして留学エージェントの闇。 誰も教えてくれないアレコレ、全部教えます。

CTR IMG