フィレンツェ家賃事情

 

フィレンツェで賃貸を探す際の家賃相場、賃貸情報サイトについて記載していきます。
ビザ申請に必要な滞在先の書類についてはこちら。


 現地での賃貸情報

初めは学校が紹介してくれる部屋に住んで、そのあと引っ越すというのが一番楽なので、ほとんどの人がそうしているかと思います。
しかし、大抵そこは自分で決めた部屋ではないので、家賃が高いとか、写真より汚いとか、ルームメイトが嫌とか、大体なにかしら問題が見つかるかと思います。
そんな時はすぐに引っ越しましょう。
フィレンツェの部屋はまず間違いなく家具、生活用品付きなので、荷物さえまとめられればすぐに引っ越すことができます。(冷蔵庫の中の自分のものの処理など、現実的な問題をクリアする必要はありますが。)
大抵の大家は税金逃れのためにまともな契約を結ばないことが多いので、1ヶ月前に大家に連絡すればほとんど問題はないでしょう。
※私の場合はフィレンツェへの滞在だったので、保険加入の際に住居証明を求められない地区でしたが、住居証明が必要な場合、この契約を結んでくれないというのが大きな問題になります。住居証明を出す場合、大家の税金の額が変わってくるため、かなり嫌がられるという話を聞きました。将来的に住居証明が必要な場合は、その点も考慮して部屋を探しましょう。(情報欄に、住居証明を出せます!または、出せません!と書いている部屋もあります。)

住居の種類としては、独立アパート、シェアハウス、ホームステイ、ホテルなどがあります。
私はコロナや自分の性格のことから、どうにかして見知らぬ外国人との共同生活は避けたかったので、高くなってもいいから独立アパートで!と決めていました。
結果として私は学校の紹介してくれた部屋に住みましたが、家賃はそこそこ高めの約9万円(700ユーロ)、設備は古いし学校からは微妙な遠さの部屋でしたが、どうやら学校関係者の使っていた部屋だったようで、なんとなく知らない人の部屋よりはいいかというのもあってそこにしました。
学校でみんなの話を聞いていると、独立アパートに住む人は少ないようで、大抵の場合費用を抑えるためにホームステイやルームシェアなどが多いようでした。

それぞれの部屋は学校に紹介してもらうことも可能です。
学校に賃貸情報のオファーが来ていて、それを生徒に紹介してくれるような流れです。一度事務員的な人に聞いてみましょう。
日本人スタッフがいる場合、その人にまず相談してみましょう。

エージェントから聞いた人もいるかもしれませんが、学校を通すと家賃が高くなると言う話もあります。
実際いくら上がるというような情報は学校からも聞けませんでしたが、住居提供者が学校関係者でない場合、高くなることはあると思います。

 家賃相場、賃貸情報サイト

●  情報を集める
家賃や実際の部屋のイメージは、Firenze掲示板Airbnbイタリア不動産屋、のサイト参考にしてください。
ここで予算やロケーションを入力して、大体の雰囲気を掴んでください。
記事を書いた時期の1ユーロは、130円前後でした。


▶︎Firenze掲示板:
フィレンツェでの総合情報掲示板です。基本的に住宅情報以外は最終更新が一年前とかになっているので、不動産のページだけ見ましょう。
私は結局利用しませんでしたが、この掲示板でルームシェアの部屋を見つけたと言う日本人は数名いました。


▶︎Airbnb:海外旅行の際に利用されている方も多いのではないでしょうか。部屋を貸したい人が様々な条件で部屋の情報を載せているサイトです。
オーナーの評価制度があるので、Firenze掲示板より信頼感はあります。実際ここで部屋を探しましたが、どのオーナーさんも親切に対応してくれました。


▶︎immobiliare.it: イタリアのスーモみたいなサイトです。ミラノやローマ版もあります。
イタリア語か英語が必須ですが、私も実際にコンタクトを取って内見にいくこともできました。契約はしませんでしたが。
ですが、正直な話写真と実際の部屋の雰囲気が全然違うということは結構あります。

※ユーロエステートというヨーロッパの賃貸情報サイトもありますが、なんと私の住んでいる部屋と全く同じ部屋の情報が載っていたり(しかも家賃や住所などの情報が全然違う)「手数料を払ったあと、連絡が取れなくなった」、「予定日から入居できない」など結構良くない話も聞きますし、実際担当者の態度もいいものとはいえませんでしたのでお勧めしません。
ネットの不動産で部屋を探してコンタクトを取り、手数料(または敷金)を払った後、連絡が取れなくなった、という例は実際にあるそうです。
本当にその不動産は存在しているか(実店舗としてあるか)、怪しい評判はないか、全て疑ってかかってください。


▶︎コネ
友達や知り合いが賃貸情報を教えてくれるパターンです。
実際私も引っ越しを考えていた時、友人が自分のアパートの大家さんに聞いてみてくれたりして情報をもらったことがあります。
内だけで回っている情報もあるようなので、引っ越しを検討していることは周りに言っておくといいと思います。


初めから予算や希望に合わせて部屋を決めたいところですが、学校やエージェントの紹介の場合、初めに住むところに対して、選択肢が与えられることはありません。
AirbnbFirenze掲示板などはもちろん納得がいくまで絞り込むことができますが、学校やエージェントの紹介だと、「ここに住め!」と言うところだけを紹介されることになります。
こちらの要望を一切聞いてくれないわけではないと思いますが、シェアハウスの場合どんな人が住んでいるか、ホームステイの場合小さな子供がいるか、などの住む以前に勉強する環境として適しているかと言うことは事前に知ることができない場合があります。
エージェントには「希望は一切受け付けない。」とバッサリ言われましたが、おそらく希望が通らないと言うより、そもそもの選択肢が少ないのではないかと思っています。

フィレンツェの場合、単純な家賃の値段だけで見ると東京より高いと思っていてください。でも光熱費込みのところも多いので、一概にはいえない部分もあります。


ルームシェア

部屋によって違いますが、ルームシェアで家賃約4万円(300ユーロ)程度からです。天井はありませんが、高くて6万円行かないくらい(450ユーロ)だと思います。
ルームシェアは、何人かで数部屋のアパートをシェアするわけですが、もちろん風呂、トイレ、洗面所、キッチンは共同、冷蔵庫も共同です。
さらに、男女共同なところが多く、基本的に部屋に鍵はないため、人の入れ替わりが激しい場合安全面で不安が大きくなります。
与えられるのは一部屋なうえ、設備は全て共同なことを考えると高い家賃ですが、これが一番安い方法になります。
なぜなら、基本的に光熱費込みだからです。Wi-Fiやネット代も込みなことが多いです。
こうなると結構安いんですよね。なので、デメリットを承知でもこの安さ故に長期滞在者はルームシェアを勧められがちです。
ただ、ルームシェアの部屋を写真で見ましたが、ベッドがあるだけの5畳くらいの部屋がほとんどで、どこで勉強するんだろうという印象でした。
でもほとんどの場合、若い留学生はこういう部屋に住んでいました。

ホームステイ
次に、ホームステイですが、食事なし6〜7万円くらい(400〜500ユーロ)です。食事ありだと必然的にもう少し高くなりますが、残念ながら食事込みの部屋に住んでいる人が周りにいなかったので、正確な値段がわかりませんが、1ヶ月に2万円も上がらないくらいのようです。
これも、光熱費込みです。大抵の場合、Wi-Fiも込みなはずです。
そう考えると、予算に余裕がある方はルームシェアより安全性と清潔さが保たれていそうなホームステイの方がいいと思えますね。
ホームステイは大家さんやその家族と一緒にルームシェアするような形になります。
ホームステイしているクラスメイトからは大きなトラブルは聞きませんでしたが(ステイ先で盗難にあった話はありましたが)、場所によっては洗濯機や冷蔵庫を自由に使えないところや、門限があるところもあるようです。
特に、暖房や冷房は使わせてもらえないと言う人が結構いました。あとは、テレビが部屋になかったり。
洗濯機を自由に使えると言っていても、他の家族の洗濯物が放置されていて使えなかったという話も聞きました。
ただ、家族と住む以上絶対に家族と会話する事になるため、会話の勉強にはなりますよね。
しかし、どんな人かわからない以上、みなさんが憧れるようなホームステイであるかは賭けになってくるかと思います。
これも立派な部屋を与えてくれるといいんですが、やはり机がない場合もあるので、その辺りだけでも
確認したいところです。

独立アパート
私も利用した独立アパートですが、何より家賃が高いです。
約8〜10万円(600〜750ユーロ)を覚悟しましょう。
私は光熱費込みで約9万円(700ユーロ)でしたが、部屋が二つあったり、大家が謎のリフォームをしてくれていたことと、フィレンツェの家賃は先生曰く光熱費別で約10万円(750ユーロ)が一つのボーダーらしいので、これでもまだましな方でした。
私の部屋は光熱費、ネット代込みなのでなんとか許容範囲でした。
光熱費別の場合、プラス200ユーロくらい必要になるので、光熱費込みのところがお勧めです。使いすぎると大家さんから電話が来ます。
余談ですが、私は冬の前に大家さんから「暖房を使うなら150ユーロ払ってね。」と言われたので、「じゃあ他を探します。」というと、暖房費は無料になりました。無理のない範囲で要望は伝えてみましょう。⇨光熱費についてはこちらの記事を参照ください。

私の場合は数年前から独立アパートにしか住まないと決めていたので予算を用意できましたが、あらかじめ覚悟しておかないと痛い出費どころか払うことができない金額だと思うので、ある程度余裕のある方は初めから家賃は多めに用意しておきましょう。
独立アパートのデメリットは高いことだけではなく、何かしらのトラブルがあった場合、ある程度自分の力で乗り越えなければならないという点です。
私は大家とまめに連絡を取ることができましたが、そうではない大家も結構いると思うので、経済的に余裕がある場合でもこの留学が初めての一人暮らしになる場合、独立アパートはお勧めできません。
加えて、独立アパートでは同居人のトラブルはなくても隣人の問題はあります。
私の場合は上の階にイタリア人家族が住んでいたのですが、どうも初めの数ヶ月は私の(奥さんの目や雰囲気から察するに、私個人というよりアジア人の)印象が奥さん的によくなかったようで(後半は朗らかに接してくれました。)、玄関より外に物を置くことがなぜか許されず、サンダルなどの私物を置くことは決して許されませんでした。
上の家族たちは荷物や水のペットボトル、買い物袋を置いたり、自転車を2台も置いているわけですが、私には濡れた傘でさえ部屋の中に入れろと言うのです。手すりの端などのどれだけ邪魔にならない位置にかけていてもダメでした。
もちろんいつもすぐ謝って従うわけですが、一回だけ、手が滑りドアが勢いよく閉まってしまったことがありました。すぐさま奥さんが出てきて、「ゆっくりね〜(怒)」という感じでお叱りを受けました。(その家族は全員私の5倍くらいの勢いでドアを閉める上に、金曜の夜は恐ろしいほどの大きさで声が聞こえます。)
私の場合これらに悩まされていた!というわけでは全然なくて、むしろブログやエッセイのネタになってラッキーくらいに思っていたのでよかったんですが、独立アパートなら全ての煩わしさから解放されると言うわけではないことは頭に入れておきましょう。
⇨隣人や騒音について、詳しくはフィレンツェの家事情についての記事をご覧ください。

あと、当然ですが会話の練習は他でしないと、家に帰ってからはずーっと無言になるので注意しましょう。
特に学校が休みの日、家にずっといると話し方を忘れてしまいます。

ホテル
ちょっと現実的ではありませんが、単純に住むだけの快適性ならホテル暮らしという選択肢もあります。
1ヶ月以内の短期の滞在なら現実的な金額になるかと思います。実際に2週間くらいの留学の場合、ホテルに滞在している生徒は結構いました。
予算が潤沢にあり、ある程度言葉が話せる場合はホテル暮らしが一番ストレスなく過ごせるのではないかと思います。
おそらく月20万円くらいかかってしまうでしょうし、長期滞在が可能かはホテルによるため不確実ではありますが、一人で住みたいけど煩わしいのは嫌、と言う場合はホテルの選択肢もあります。
キッチンがない可能性が高い上、洗濯の問題も出てくるので長期滞在については現実的ではないかもしれません。
かなりの予算が必要なので長期滞在には決してお勧めはしませんが、宝くじに当たったらやってみたいですよね。

 まとめ

・賃貸情報は主にネットか、学校で集められます。
私は主にネットで探していました。特にイタリア不動産屋「immobiliare.it
で探しました。
まれに学校の掲示板に張り出されていることもあります。友達の紹介なども実際にあるので、部屋を探していることはみんなに相談しておきましょう。

・予算に合わせてエージェントもしくは学校に相談しましょう。
私はかなり無理して意地でも独立アパートに住みました。家賃はひと月700ユーロ、約9万円でした。高めですが、まだマシな方です。

・家賃は基本的に高い。
ルームシェアで4万円から、ホームステイで6〜9万円以下、独立アパートで8〜10万円以上、15万円しないくらい、ホテル暮らしはそれ以上と考えておきましょう。
※もちろん住む部屋によってこれより安いところ、高いところはありますので家賃は参考程度にお考えください。
光熱費込みかは確認しましょう。