イタリア留学に行ってみて実際どうだったか、ということをざっくりまとめていこうと思います。
期間について
私の場合、留学期間はちょうど一年間くらい(戦争の影響で1週間早く帰りました)でした。
個人的には「一年間でちょうどよかったな」という印象です。
一年いれば、その町のいいところだけでなく、悪いところというか不便なところも含めて体験することができるはずです。
全ての季節を体験すること、人間関係の成熟、などを考えると、一年はちょうどよかったなぁと思っています。
もちろんこれが万人にとってちょうどいいかというと、目的やその人のモチベーションによるんですが、金銭的に問題がない場合一年間の留学をおすすめしたいです。
体感としては、半年では多分やり残したことが出てくるのではないか、という感じでした。
語学がバッチリ!と言う人は目的にのみフォーカスすれば3ヶ月くらいでも十分に意義のある留学になるはずですが、語学留学も含めている場合や、語学メインの場合は数ヶ月の留学では学習の面でも、その国を満喫する面でもやり残した部分が出るはずです。
一年間の留学は確かに長いですし、社会人の場合は完全に今後の人生を変えてしまうとは思いますが、どうせ行くなら一年!だと思っています。(経済的な壁を無視して言えば)
ただ私が次に行くとすれば2ヶ月くらい、同じ町(フィレンツェ)に行くと思います。
これは語学学校に通う必要がないことと、この一年で町の仕組みがわかっていることもあるのである程度住むのが楽、ということがあるためです。
それで1ヶ月〜2ヶ月くらいで美術学校に行こうかな〜という感じで思っています。
あと単純にもう一年間の費用はこの先用意できません。。
当然一年間で何度も辛いことはありましたが、それでも異国の地で一年生き抜いた経験はどこかで活きてくるだろうと思っています。
語学について
イタリア語力(やその他の言語)に関しては、一年も毎日学校に行っていれば嫌でも爆上がりします。
実際私も伊検の4級に余裕を持って合格できる程度の学力で出発しましたが、帰国後はCILSのB2ならまぁ合格圏内、くらいまでにイタリア語力が上がりました。
日常会話で困ることはまずない、と言えるくらいに自信がつきましたし、全然勉強してなかった英語ですらこの一年間で耳が慣れて「ちょっと話せるんじゃないか?」と錯覚するくらいにはなりました。
もちろん英語留学でも同じことだと思いますし、英語の場合はヨーロッパ言語よりもさらに上達すると思います。
なので、留学前は語学全然ダメ、という人でも、毎日モチベーションを切らさずに一年間、現地で勉強を続けてさえいれば、帰国までにはバリバリ話せているようになるはずです。
帰国後も当然気持ちを切らさず勉強し続けなければなりませんが。
例えば出発前に読めなかったりわからなかったものを帰国後にもう一度読んだり聞いたりしてみてください。
「こんなのがわからなかったのか?」となるはずです。
ただこれは現地でのモチベーションがかなり重要な鍵になるので、日本人の友達ばかりと遊んだり、休みの日も誰とも話さなかったり、メンタル的に閉じていると語学の伸びはある程度になってしまうと思います。
時代にそぐわない考え方かもしれませんが、一年間頑張り続ける、ということの先にあるものをイメージすることが重要だと思っています。
費用について
私の場合、思っていたよりかかってしまったな、という印象です。
到着して間もない頃は、何が適正価格で、何が本当に必要か理解しておらず変なものを買ってしまったり、割高のものを買ってしまったりしていくらか無駄にしてしまいました。
もちろん計算はしっかりして予算を組んではいましたが、当然全てが計算通りにはならないですし、エージェントの話がまるっきり違っていたりで(例としては、家賃の金額が違っていて200ユーロも余分に払いました。)、雑費として用意していた部分がガッツリ削られていった印象です。
どこかの月で、ほぼ遊びにも行かず外食も控えることでなんとか埋め合わせをして乗り切りましたが、数万円の誤差は命取りになるので、予算の記事を参考によく吟味してから留学に臨んでください。⇨予算のページはこちら。
帰ってきてからの印象としては、やはり家賃や光熱費は日本の方がかなり安いんですが、果物、野菜などの食品に関してはイタリアの方が数段安いですね。
もちろんいうまでもなくお米や醤油などは日本の方がはるかに安いですが。
行ってよかったか
私の場合、行ってよかったと断言できます。
奇跡的に語学学校、美術学校ともに友人や先生に恵まれ、旅先でもいい人に巡り合うことができたと思っています。
もちろん年中蚊は出るし、夏はめちゃくちゃに暑いし、部屋中にカビは生えるし、交通ルールなんてないようなもんだし、歩道の犬のフンは毎日増えるし、醤油も出汁も高いしでしんどい部分はかなりありますが、それでもいい経験ができました。
帰国後も現地でできた友人や美術の先生とは連絡を取り合っていますし、語学や旅の経験など以外の部分でも充実した時間を過ごせたと思います。
ただエージェントは使わなくてよかったなと思っています。
またお金が貯まれば短期で行きたいと思います。
そのときはまた違った目線から記事を書けるかと思うので、お楽しみに。
あるあるだと思いますが、イタリアにいるときは日本が恋しく、日本に帰ってくるとイタリアが恋しくなります。